アプリマーケティング

Uberのようなブランドがアドフラウド(広告詐欺)を防ぐための対策

James Haslam
コンテンツマネジャー

UberがフェッチFetchを相手取ってクリック詐欺の訴訟を起こしたことについて、AdjustのCTO兼共同創業者Paul Müllerはなぜ不正が引き続き大きな問題になっているのか、そしてどの程度の規模で広告主に対して不正が行われているのかを解説します。

Uberはモバイル広告代理店を相手取り、モバイルアプリユーザー獲得の際のモバイル広告の有効性について虚偽の説明があったとして、4,000万ドルの訴訟を起こしました。この訴訟は、広告詐欺の影響の大きさと、被害が発生した際に、ブランド、代理店、広告ネットワークがお互いにどのように争うかについて特に注目に値するものです。この訴訟で広告主が勝訴となれば、より多くのブランドがクリック詐欺を訴えることになるでしょう。

では、私たちは広告詐欺が発生する前に、どのように不正を防止できるでしょうか?各プレイヤーの対応を順番に見ていきましょう。

広告主

およそ2年前、私たちが不正防止機能を最初にリリースしたとき、当社の広告主が偽の広告インベントリーに何百万ドルも費やすことを避けるためにこれほど苦労するとは思いませんでした。

最初のβテストでは、予想しなかった2つの問題が明らかになりました。まず、広告主はAdjustが検出した不正の件数を疑い、それほど高くはないと主張し、当社の数値を二重、三重にチェックするように求めてきました。なぜ、広告主は1日当たり約10万ドルを節約できることを喜ばなかったのか、理解できませんでした。

広告主と話し合いをする中で分かったことは、マーケティング担当者は私たちが正しいことを望んではいませんでした。

このマーケティング担当者は、一定価格で新規ユーザーを獲得するよう命じられていました。目標のインストール数を達成するには、CPIは最低$1で獲得する必要があり、彼が必要とするさらに低いCPIで、その数を購入することは不可能でした。さらに悪いことに、私たちの調査で、彼は数百万ドルを広告詐欺に支払った疑いがあることが明らかになりました。彼の目標には広告インベントリから不正を排除することは含まれていませんでした。

詐欺的なアプリのインストールに巨額の費用を支払っていることをマーケティング担当者が知った後でのみ、広告主はしばしば対策を講じます。特に悪いタイミングで、1,000万ドル以上が無駄になったことが明らかになった後、その責任者は解雇されました。

ここに問題があります。マーケティング担当者は、広告インベントリから不正を排除することではなく、安い金額でどれだけ多くのユーザーを購入できたかに基づいて評価されているので、、、誰もが盲目的となり、エコシステムは巨大な不正に悩まされているのです。

最近立ち上げられたCoalition Against Ad Fraud(広告不正防止連合)は不正に対する闘いに一緒に参加するためのグローバルスタンダードとガイドラインに合意した15ネットワークとアプリマーケティングプラットフォームで構成されています。

Paul Müller

Co-Founder & CTO, Adjust

広告ネットワーク

この混乱の第二の原因は、ネットワークとその配信先にあります。しばしば、配信先の基本的なデューデリジェンスでさえも、より多くの広告インベントリを提供するために無視されます。

オーガニックユーザーの奪い取り

驚くことに、オーガニックユーザーは、かなりの量でで不正にアトリビュートされています。新しい、より一般的なタイプのクリックスパムやクリックインジェクション詐欺によって、問題はより悪化しただけとなりました。間違いなく、大きなユーザーベースを持つ人気のアプリは現在、ある程度自分のオーガニックユーザーの獲得に対し不要なコストを支払っています。

ここでも問題の根源はインセンティブです。確かにネットワークの大部分は、ファーストパーティのインベントリをクリーンに保つことを重要視していますが、他が同調せず不当に利益を得られる状況においては、ただ善人であることは不利に働きます。

インプレッションの拡大解釈


もう1つの問題はインプレッションの問題です。多くのビデオネットワークでは、コンバージョン数を大幅に改善し、より多くのアトリビューションを得るために、ただの動画の読み込みにおいてもクリックとして送信されます。クリックスパムに対抗する効果的なリアルタイムフィルターがなければ、広告主は虚偽のコンバージョン数に騙されます。

しかし、すでに述べたように、広告主は実際に騙されたい動機もあります。

多くのネットワークへの不完全なアトリビューション

キャンペーンの分析において非常に重要なのは、マルチタッチアトリビューションです。私はユーザーの経路は最後のクリックまで計測すべきと考えており、これはモバイル業界にとって大きな課題です。アプリにおけるアトリビューションは、数十億回のクリックとビューを組み合わせることで機能し、広告主IDとのマッチングを行うことにより機能します。

アプリ内インベントリには、ユーザー経路の最後のクリックのみを開示しているアトリビューションAPIパートナーが多くあり、潜在的なすべてのタッチポイントの片方であるビューを本質的に切り捨てています。これは不完全性をシステムに残し、クリックスパムを過大に評価し、無駄なデータを増やすことにつながります。

アトリビューション企業

責任のある企業を名指しすることなしに、業界としてやってはいけないこと、やるべき重要な行動をあげたいと思います。なぜなら、私たちが力を合わせてこれらに対応した場合にのみ、不正との闘いにおいて強くなれるからです。

不正に対抗

諺には「悪が勝利するために必要なたった一つのことは、善良な人たちが何もしないことである」とある。不正を見つけたときは声をあげ、広告ネットワークと協議してください。広告ネットワークが反論したからといって、ためらわないでください。不正なトラフィックに対しては抵抗し、闘うことが重要です。個人的な経験をお話しますと、私たちの不正防止機能を有効にすると、しばしば私たちに対して電話越しに、誰かがクレームをしてくることとがあります。

正しく闘う

クリックスパムと闘わない不正防止は、都合の悪いものを隠しているだけです。不正にアトリビュートされたインストールとクリックスパムは闘うべき不正であり、支払いを行う前に積極的に排除するべきです。

エコシステム

不正防止の対策をしていない人にとって、不正はこれまで以上に悪いものとなっています。本当にひどい状態です。3大ネットワーク外では、20-50%の不正が通常です。しかし、不正はゼロサムゲームです。大企業が不正防止機能を有効にする度に、詐欺師たちは利益を失います。

さらに、広告エコシステムのあらゆる側面で、協力して不正と闘う必要があります。最近Adjustが立ち上げたCoalition Against Ad Fraud(広告不正防止連合)は不正に対する闘いに一緒に参加するためのグローバルスタンダードとガイドラインに合意した15のネットワークとアプリマーケティングプラットフォームで構成されています。これらの組織は、すべてのキャンペーンでリジェクションコールバックを設定することに同意し、ネットワークパートナーの平均サーバー間ポストバック待ち時間が3秒未満であることを保証し、最も不正なソースを追放することを実施しています。

これは不正防止における方向性の真の変化への第一歩であり、継続的な活動とより多くのネットワークの参加が必要です。それによって、何百万ドルもの利益が詐欺師に流れることを防ぎ、広告詐欺と闘うことができます。