アプリマーケティング

アンインストールについての考察:3つのデータポイントを検証

Isabelle Watson
Content Manager

アプリをインストールしたユーザーに継続して使ってもらうことは、容易ではありません。

ユーザーがアプリをインストールして、わずかその数日後に大半が離脱してしまう状況において、アンインストールのタイミングとその理由を理解することは、ユーザーのライフサイクルを新たな視点で把握し、リエンゲージメント活動を改善させる上で非常に大切です。

Adjustはユーザーがアプリをアンインストールするまでの時間を調査し、ユーザーがアプリの削除を考え直すための時間がどれくらいあるのかを、解明したいと考えました。そこで、アプリの入手タイプ、プラットフォーム、分野別にわたるユーザーのタイムスタンプを使い、ラストセッションからアンインストールまでの平均時間を調査しました。

その結果、ユーザーがアプリへの興味を失い最後のセッションを行ってアンインストールするまでの時間は、平均するとわずか6日未満であることが明らかになりました。

この結果から、アプリの入手タイプやプラットフォーム全般における計測結果は一貫していることがわかります。iOSユーザーはAndroidユーザーに比べ、アンインストールを行うまでの時間が若干長い傾向があります。これは、オーガニックユーザーと有料ユーザーと比較した場合も同じです 。ただし、これらはすべて6日未満の範囲にとどまっています。

高いアンインストール率には失望してしまいがちですが、計測データが類似していることから、ユーザーをリターゲティングしやすい傾向にあります。

そもそもユーザーがアンインストールするのはなぜでしょうか?

全体的にみれば、アプリを削除する行為も、アプリの利用サイクルの一部と言えます。 アンインストールに至る理由もさまざまなものがあります。

時には、とても単純な理由である場合もあります。例えば、携帯電話に十分な容量がないために、アプリをダウンロードするのに既存のアプリと差し替えなければならないことが挙げられます。バグの多いアプリもアンインストールの一原因となるかもしれません(ネガティブな口コミを残される場合もあります)。

アンインストールに至る理由が複雑な場合もあります。例えば、ユーザーがデザインやユーザーエクスペリエンスに不満がある、アプリにユーザーを惹きつける魅力や効果がない、意図する目的を果たさないアプリなどは、最終的にアンインストールされる結果となります。そこで、ユーザーがなぜ、どのような理由でアプリを離脱したのかを把握したいときに、アンインストールの計測が役立ちます(イベントデータと組み合わせた場合はさらに役立ちます)。

業界ごとに特化したデータも、なぜユーザーが、ある一定の時間を置いた後にアンインストールするのかを理解するために非常に役立ちます。業界ごとに大きな違いがあることもわかりました。

まず、エンターテイメント系のアプリはすぐに削除される傾向にあります。ユーザーは平均して、最後のセッションから、わずか半日後にアプリをアンインストールしています。iOS対応のエンターテイメントアプリを利用している場合は、それよりも短い9時間でした。

ライフスタイルアプリもエンターテイメント系のアプリの結果と類似しており、アンインストールされるまでの時間は平均1日強という結果が出ています。その内、流入経路が有料ソースのライフスタイルアプリのユーザーの場合は、わずか3時間です。このように数値がとても低いタイプは、ユーザーの過剰な反応が原因とも考えられます。単にアプリを閉じるだけではなく、わざわざ手間をかけてアプリの削除を行っているため、アプリとそのユーザーエクスペリエンスに強い不満を抱いている可能性があります。

一方、対照的な位置関係にあるEコマースアプリは、ユーザーの最後のセッションから約11日後にアプリをアンインストールしています。この状況の背景として、ユーザーの習慣性が考えられます。アプリで何らかの購入取引を行った場合、アプリを直ちに削除すると、購入後に発生し得るやり取り等の手立てが消失するリスクがあるためです。アプリを携帯電話に保有しているということは、注文や配送状況を簡単に再確認できるということでもあります。

旅行業界のアプリはEコマースアプリに次いで2番目にアンインストールまでの時間が長いアプリです。ユーザーはアプリを削除するまで、およそ10日間アプリを保有しています。旅行アプリの多くは単一の目的(例えば、車のレンタルやホテルの予約、搭乗手続きなど)に特化しているため、ユーザーは旅行期間中アプリを利用し、戻ってきてからアンインストールするのではないかと考えられます。

何人のユーザーが実際に戻ってきますか?

大半のユーザーがインストールしたアプリを離脱する中、アンインストールしたユーザーの多くが戻ってきます。 11のアプリカテゴリーにわたる80億以上のインストールを分析した結果、平均してアンインストールした約40%のユーザーが、同じアプリを再度ダウンロードしていることが明らかになりました。

ライフスタイル、ソーシャル、ゲームの分野は、再インストール率が約40%と最も高い結果でした。通常、ライフスタイルとソーシャルの両カテゴリーに属するデートアプリも、これらの業界における、高い再インストール率に貢献していると考えられます。これらのアプリは一旦削除されたとしても、数回試みたデートが成功しなかった場合、再インストールを行う傾向があるからです。

これまでに見たように、ゲームにはユーザーを引き込む魅力があるため、再インストール数が最も多いことがわかります。ゲームは依存性が高く、広告のパブリッシャーがリターゲティングに力を入れていることも一つの要因となっています。リエンゲージメントをユーザーに動機づけることは比較的容易で、プレイの可能回数やコイン、レベルアップ等の追加特典を提供すると、たくさんのユーザーが戻ってくる傾向にあります。

また、旅行とEコマースアプリもリストの上位に入っており、大量のユーザーがアプリを離脱するにも関わらず、ユーザーの大部分が最終的に戻ってくることがわかっています。

アンインストールと再インストールの繰り返しを避けたいアプリのマーケターにとって、理解しておくべき重要な点は、ユーザーがそもそも削除を行わないように、アプリを充分魅力的なものにしておく必要があるということです。これは、アプリの多様化を目指して投資することであったり、当初の目的より多くの機能をアプリに追加することであったりします。

場合によっては、Eコマースアプリは、数か月に一度程度の買い物に利用されるだけのアプリになり得ます。ユーザーが次の発注をする前に、必要なメモリスペースを空けようとアプリを削除するのは容易なことです。新商品の紹介が通知されなかったり、ディスカウント目的で戻ってくるような動機づけがない場合は顕著にアプリ削除の傾向が見られます。しかし、ユーザーに、より多くのコンテンツやプロモーション、インタラクティブ性を提供することが、ロイヤリティとブランドの親和性を高め、ユーザーはアプリの削除を考え直すことにつながります。

しかしながら、限られたスマートフォンの容量に悩まされている多くのユーザーにとっては、不要なアプリは次回必要になるまで削除されるものとなり、そのことには一定の理解を示さなくてはなりません。再インストールは、アプリで良い体験が得られた場合のみ行われるため、アプリはユーザーが将来のどこかの時点で再インストールを望むようなものである必要があります。

アンインストールと再インストールを計測する重要性

ライフサイクルの計測は、カスタマージャーニーにおいてこれまで可視化できなかった部分を明らかにします。

アプリのマーケターは、アンインストールと再インストールの計測をしないことで、ユーザーが離脱する時期やユーザーのLTVに関する重要なポイントを見逃してしまうことになります。ユーザーがどの段階で離脱するかを知ることで、アプリを最適化する際により良い決定を行い、カスタマージャーニーを可能な限り切れ目のないものにすることができます。その結果、ご自身のアプリがユーザーによって削除される機会を減らすことができます。

また、ライフサイクルの計測を行わないと、再インストールが新規のインストールとしてカウントされる可能性があります。これはデータの10%に影響を与え、カスタマージャーニーを正確に把握することを妨げ、リターゲティングの取り組みの障害となります。以前にご報告の通り、リターゲティングされたユーザーは、通常アプリを長く保有する傾向にあり、新規ユーザーに比べ37%高い利益をもたらすため、この計測を正しく行うことが大切です。

ライフサイクルの計測について詳しく知りたい場合は、こちら(*英語のみ)のプロダクトアップデートからご確認いただけます。ユーザーによるアプリの離脱について詳しく知りたい場合は、こちら (*英語のみ)をご覧ください。

弊社の計測データにご興味がございますか?

下記のニュースレターにご登録ください

登録が完了しました

ご登録ありがとうございました。