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ケーススタディ - Drive On(ドライブオン)

Drive Onについて

Drive Onアプリは、サービスステーション(ガソリンスタンド)での給油をお得にし、カーライフを便利にするためのアプリです。Drive Onに対応している全国のapollostation、出光、シェルのサービスステーションでアプリを使ってチェックインすると、リワードへの応募券をもらったり、マイ店舗登録したサービスステーションから定期的にクーポンを受け取ることができます。そのほか、車検やオイル交換などのサービス予約が出来たり、ドライブ・旅行プランを作る機能が備わっています。今回は、Drive Onアプリのマーケティング業務のご担当者に話を聞きました。

課題

Drive Onアプリのマーケティングにおいては、これまでアプリストア内に表示される広告に加えて、リスティング、アフィリエイト、動画といったデジタル広告運用を中心とした集客施策を実施してきました。

しかしながら、サービスステーションで利用できるアプリの市場は未成熟であることから、「ガソリン アプリ」といったキーワードを使って検索を行うオンラインユーザーは現状ではまだそれほど多くいません。よって、顕在層の刈り取りを目的としたデジタル広告の出稿だけでは、十分なユーザー数を確保できないという課題を抱えていました。

またデジタル広告の運用を通じてコンバージョン最適化を図ると、大都市圏のユーザーが多く集まる傾向にあり、それ以外の地域に在住するユーザーの獲得が進まないことにも頭を悩ませていました。そこで、デジタル広告だけではリーチできないユーザーの集客施策として、テレビCMを試験的に開始することにしたのです。すると今度は、テレビCMの効果計測が新たな課題として持ち上がりました。

ソリューション

Drive Onアプリでは、インストール率や継続率を主なKPIとしています。運営元である出光興産では、ブランディング施策としての企業広告などでは長らくテレビCMを活用してきたものの、アプリのインストール促進などを目的とした獲得施策におけるマス広告の運用についてはそれほど豊富な経験を持っていませんでした。「テレビCMを放映すれば、オーガニック流入が増える」ことは理解していたものの、それらのオーガニック流入が本当にテレビCMの効果なのかを確かめることができず、またそれらのユーザーの継続率を正確に把握する方法がなかったのです。

そこでAdjustが提供する地上波テレビ広告計測機能を用いて、テレビの視聴データと併せてアプリのインストール率及び継続率を分析することにしました。

結果

Adjustの地上波テレビ広告計測機能は、これまでオーガニック流入として一括りにされていたデジタル広告との非接触ユーザーの中から、テレビCMがインストールのきっかけとなったユーザーを抽出し、そのユーザージャーニーを完全に把握することを可能にします。

この機能を活用することで、これまで知らなかった、テレビCMの効果を正確に理解できるようになりました。デジタル広告にもテレビCMにも接触していないオーガニック流入のユーザーと比較して、テレビCM由来のユーザーはインストールから5日目時点での継続率が20%も高いことが分かったのです。能動的にインストールを行うがゆえに継続率が高い傾向にあるオーガニック流入のユーザーと比較して、テレビCM由来のユーザーの継続率の方が高いことは大きな発見でした。

また本機能を活用することで、テレビCM由来のユーザーのLTVを可視化することができるようになっただけでなく、テレビCMを放映した番組枠や地域、曜日、クリエイティブ別のインストール状況のインストール状況も管理画面上に一覧化できるようになりました。これらのデータは、テレビCMの買い付けやクリエイティブ制作を行う上で非常に有用なデータです。つまり、テレビCMのPDCAを回すために必須のデータを整備できました。

またDrive Onアプリでは、デジタル広告の効果計測においてもAdjustを利用しています。地上波テレビ広告計測機能と併用することで、デジタル広告とテレビCMの相乗効果についても分析を行うことが可能になりました。テレビCMがきっかけとなってインストールをしていたユーザーが、ラストクリックを優先的に評価する仕組みを通じてデジタル広告のアトリビューションとなっている可能性もあります。テレビCMとデジタル広告の配信データを比較することで、統合的な分析を行う環境が整いました。これらのデータを駆使しながら、テレビCM運用に関する知見を蓄積していく予定です。

※クーポンなどの提供サービスの有無・内容は店舗により異なります。