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Googleの「統合コンバージョン測定(ICM)」を解説
モバイル広告の環境は、プライバシー規制、プラットフォームポリシーの変更、デバイス識別子へのアクセス制限などにより変化を遂げてきました。そして今、次の大きな転換点を迎えています。Googleは、モバイル計測パートナー(App Attribution Partner)のレポート画面におけるiOSおよびAndroidのレポート精度を向上させることを目的とした、キャンペーンアトリビューションへの新たなアプローチ「統合コンバージョン測定(Integrated Conversion Measurement(ICM))」を発表しました。
本ブログでは、ICMの特長とモバイルマーケターやアプリ開発者が利用するメリットと、Adjustが実施するソリューション関連のサポートについてご紹介します。
Googleの「統合コンバージョン測定(ICM)」とは?
統合コンバージョン測定(ICM)は、プライバシー要件を遵守しながら、アプリキャンペーンの成果をより正確に可視化することを目的としたGoogleの新しい計測方式です。ICMは、モバイル計測パートナー(MMP、Googleでは「App Attribution Partner(AAP)」)のインターフェース内で、iOSおよびAndroidを横断した包括的なコンバージョン計測を可能にします。アプリキャンペーン全体のパフォーマンスを把握することがこれまで以上に困難になっている今、ICMはこの課題に対するGoogleのソリューションと言えるでしょう。
ICMでは、「オンデバイスコンバージョン測定(On-device conversion measurement(ODM2.0))」などのプライバシー保護技術を用いて、従来の識別子が制限される環境でもイベント単位のデータを提供します。これには、App Tracking Transparency(ATT)にオプトインしていないiOS 14.5以降のユーザーや、欧州経済領域(EEA)内のAndroidユーザー、デバイスレベルのトラッキングをオプトアウトした全ユーザーが含まれます。またICMは、SDKベースおよびサーバー間(Server-to-Server)の統合をサポートしています。
ICMがアプリキャンペーン計測を強化
Googleによると、ICMの主なメリットは次のとおりです。
- クロスプラットフォームでの可視性を拡大:iOSとAndroid両方におけるパフォーマンスデータをイベント単位でリアルタイムに提供し、これまでのレポートデータのギャップを改善します。
- プライバシー基準に準拠した計測:オンデバイスコンバージョン測定により、デバイスIDがなくても精度の高いアトリビューションを実現します。
- 既存の計測スタックとのシームレスな互換性:対応するMMPとApp Conversion Tracking APIを通じてレポートを強化できるよう設計されており、すでにパートナーのプラットフォームと統合済みの広告主にとっては、最小限の変更で導入が可能です。
統合コンバージョン測定(ICM)とAdjust
Google 広告を通じたICMレポートは、Adjustのダッシュボード内で直接確認できます。
ICMによりアトリビュートされたコンバージョンは、Adjustの確率的アトリビューション階層およびクロスネットワークレポートに計上されます。つまり、アプリによるトラッキングに同意していないiOS 14.5+のユーザーや、デバイスIDの共有を制限しているユーザーからのアプリイベントに関しても、より詳細なレポートにアクセスできるようになります。このソリューションによって、アプリキャンペーンの全体像をより明確に把握し、最適化や予算配分の判断をこれまで以上に高い精度で行えるようになります。
Adjustは、プライバシー、プラットフォーム、規制の変化にいち早く対応し、モバイルマーケターや開発者の皆様の継続的な成長を支える次世代モバイル計測のリーダーとして、堅牢なソリューションを提供し続けています。
ICMに関する詳細は、Googleのドキュメントをご参照ください。Adjustの機能に関するお問い合わせは、専任の担当者にお問い合わせいただくか、デモをご依頼ください。Adjustは、お客様のICMの導入をしっかりサポートいたします。
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