ヘルス&フィットネス

ケーススタディ - ユビー

Ubieについて

Ubie株式会社は「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げ、医師とエンジニアが2017年5月に創業したヘルステックスタートアップです。AIをコア技術とし、症状から適切な医療へと案内する「ユビー」と、診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージ「ユビーメディカルナビ」等を開発・提供。誰もが自分にあった医療にアクセスできる社会づくりを進めています。今回は、同社にてブランドコミュニケーションを担当する高原氏に話を聞きました。

課題

Ubieでは、症状検索アプリ「ユビー」のインストール数の拡大が大きなテーマになっていました。同サービスはコロナ禍の2020年にウェブ版を公開、アプリは2021年にリリースしましたが、アプリ特化型のサービスではないため、リリース後も、ウェブ検索を通じたウェブでのサービス提供がメインとなっていました。コロナ禍という特殊な状況だったため、ウェブのMAUは数百万まで順調に伸びていきましたが、「ユビー」のブランドを認知することなく利用する、いわゆる「一見ユーザー」も多いサービスでした。

実際に、多くのユーザー様がウェブサービスを匿名で利用しており、ユーザーにとっては気軽に利用できるサービスになっていたものの、事業者側としては、過去の利用状況(検索した症状や病歴など)を取得できていないということが、今後のサービス成長において、大きな機会損失であることが認識されるようになってきました。また、ウェブとアプリの行動データがうまく引き継げていなかったため、その点も改善したいニーズがありました。

そこで、サービスの認知拡大とアプリの有効活用をするために、圧倒的なリーチ力を持つ広告媒体であるテレビCMに目を向けるとともに、前提となるアプリの計測環境を整えること、そしてWeb to Appの技術基盤(ディープリンクソリューション)の導入が必要となりました。

高原 康生 氏

Ubie株式会社 マーケティング担当

最終的に、Ubieが採用したソリューションがAdjustです。

ソリューション

Ubie株式会社では、サービス認知の拡大とアプリインストール数の増加を狙いとして2024年5月よりテレビCMの配信を開始しました。その効果を計測し、可視化するために、Adjustのアナリティクス機能、Datascapeを活用しています。Datascapeは、SDKを介して取得される、あらゆる計測データを簡単に集計・可視化できる、高度なアナリティクスレポートです。管理画面はわかりやすいUIでデザインされており、簡単に操作することが可能です。初心者でも簡単に扱える既成のオーバービューレポートと、より複雑な分析をするためのカスタムレポートで構成されています。特にカスタムレポートはあらゆる指標の中から必要なデータのみを選択し、複数のフィルターをかけたりしながら、オリジナルなレポートを作成することができます。1時間単位のアワリーレポートの作成も容易で、テレビCMの放映時やテレビ番組でアプリが紹介された際の効果測定も可能です。

また、AdjustのディープリンクソリューションであるTrueLinkを活用することで、Web to Appのシームレスなユーザーエクスペリエンス構築が可能になりました。ユビーは、元々ウェブを入口とするユーザー様が多いため、そのユーザー様をアプリに誘導する際、ウェブ側での行動履歴などのデータをアプリに引き継ぐことができていませんでした。AdjustのTrueLinkを活用することで、ユーザー様がインストール直前にウェブ側で表示していたコンテンツをアプリ側に引き継ぐことができるようになり、アプリ初回起動時のコンテンツをそれぞれのユーザー様に合わせてパーソナライズすることができるようになりました。普段ウェブでサービスを利用するユーザー様にとって、アプリを初めて開く瞬間のエクスペリエンスは非常に重要です。この初回起動時の体験をよりなめらかにすることで「ユビーはアプリで使うもの」と思っていただける事を期待しています。

当初はAdjustに不慣れな点もありましたが、Adjustの担当者がUbieに特化した社内向け勉強会の開催、迅速なサポートやタイムリーに情報共有をしてくれたことで、こうしたアプリ環境の整備に向けた動きを一気に加速することができました。

結果

テレビCMの効果は非常に大きく、放映期間中のウェブでの指名検索は300%以上ものリフトとなり、アプリストアにおける検索数は、それをさらに上回る結果となりました。加えてデジタル中心に行っていた、アプリインストールキャンペーンの獲得CPIを30%圧縮することができたことは、大きな成果です。

まさに、一連のパーフォーマンス向上を計測、可視化、評価するために必須のソリューションとなったのがAdjustであり、AdjustのDatascapeをフルに活用することで、テレビCMとデジタルマーケティングを融合させたマーケティング施策が、ブランド認知とユーザー数増加両方の側面から、高いパフォーマンスを生み出すことを証明できました。

Datascape内のカスタムダッシュボードは、社内、並びに代理店の第三者にも簡単にレポートを共有できるため、リソースをかけることなく情報共有を行うことに大変役立ちました。社内のAdjustを普段活用していない担当者や上司に対しても、必要な情報を簡単に共有でき、代理店とのテレビCM放映後の報告・分析作業においては、反応の良い番組ジャンルや時間帯などを把握する上でも役立ちました。複雑なピボットテービルや見やすいグラフを簡単にカスタマイズして作成できるので、社内報告資料にも手軽に引用することができました。

AdjustのサポートでUbieが達成したこと

  • Datascapeの活用で、テレビCM配信前後のパフォーマンス比較・可視化を実現
  • TrueLinkを活用したWeb to AppのシームレスなUX構築でシームレスなUXを構築
  • 結果としてテレビCMを併用したアプリプロモーションでデジタルマーケティングのCPIを30%圧縮

高原 康生氏

Ubie株式会社 マーケティング担当

今後の展開

Ubieでは、アプリのインストール数だけでなく、継続利用率も重視しています。ニュースアプリのように毎日使うアプリではないからこそ、どのように継続利用してもらえるかという点を検討するためにも、中長期的な継続率やアンインストールの数値も把握しながら、今後も分析検討を進めていく計画です。

また、症状検索アプリ「ユビー」は、今後更に利用できる機能が増える予定です。例えば、2024年5月からマイナンバーポータルとの連携ができるようになりました。マイナンバーポータルと連携いただくことで、様々な情報をユビーに連携できるようになります。そうなると、正確な個人データに基づく、よりパーソナライズされた体験を提供できるようになります。マイナンバー保険証の浸透をきっかけに、できることが今後どんどん増えていくので、我々としては、しっかりとユーザー様への提供価値に還元していけるよう、機能開発を進めていきます。

今回テレビCMの配信によって良い効果を得られたため、今後はコネクテッドTV(CTV)広告の活用も視野に入れています。CTV広告では、より柔軟にクリエイティブのABテスト等を行えるので、より正確な効果測定ができるAdjustのCTV計測機能の活用を検討していきたいと考えています。

Adjustがアプリの成長を加速させるサポートをいたします。

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