4r framework deep linking

4Rフレームワークでディープリンクを理解する

AdjustのTrueLinkソリューション開発のリーダーとして、私は様々な環境でディープリンクを利用しているお客様から、毎日のようにお話を伺っています。ディープリンクについては詳細が多岐にわたるため、混乱することもあるでしょう。そこで、専門用語の一部をわかりやすく解説しながら、誰もが使えるシンプルなフレームワークを基にディープリンクの仕組みを解説します。

ここでは、私が「4Rフレームワーク」と呼ぶ英語がRで始まる4つの手順について説明しますが、これはディープリンクを利用したとき、コンテキストがユーザージャーニーをどのように移動するかを理解するのに役立ちます。すなわち、リンクの背後にある情報、コンテキストが 記憶(Remembered) され、ユーザーがアプリに リーチ(Reach) すると、アプリが そのコンテキストを取得(Retrieved) して、ユーザーを目的地に ルーティング(Route) するというものです。

具体的な方法はプラットフォームやユーザージャーニーによって異なりますが、Rで始まるこれら4つの原則は、ディープリンクの成功に何が必要かを理解するための基盤となります。

4Rフレームワークの仕組みを示す図

4Rフレームワークの実践

架空のEコマース企業「TeeCommerce」を例に挙げて、この仕組みを説明しましょう。マーケティングチームは、ベストセラーの青いTシャツの商品ページにユーザーを直接誘導するキャンペーンを実施しており、SNSのインフルエンサーを通じてサマーセールを宣伝しています。 

TeeCommerceはキャンペーン用に、以下のブランドドメインのショートリンクを作成します。

https://teecommerce.go.link/summer-sale-2026

以下は、リンクの遷移先となるWebサイトです。

https://teecommerce.com/tees/men/blue123

ショートリンクはユーザーに表示され、クリックされるものですが、その裏でコンテキスト(背景情報)を保持しています。リンクが持つデータには、キャンペーンパラメーター、ディープリンクのパス、リダイレクト情報、その他のカスタムデータなどがあります。

ブランド化されたショートリンクは、それらのリンクデータをパラメーターとして含む完全なクリックURLにマッピングされています。例えば次のようになります。 

https://teecommerce.go.link/tees/men/blue123?
adj_t=abc123&adj_campaign=Insta&adj_adgroup=Influencer&
adj_creative=Reel&adj_redirect=https%3A%2F%2Fteecommerce.com%2Fmen%2Fblue12

簡単に言えば、このコンテキストには「ユーザーがどこから来たのか」、「ユーザーはどこに行きたいのか」という2つの重要な情報が含まれています。

TeeCommerceキャンペーンのリンクデータに、以下のような情報を含めることができます。

  • リンクトークン = abc123
  • チャネル = social
  • キャンペーン = Insta
  • 広告グループ = influencer
  • クリエイティブ = reel
  • ディープリンクパス = tees/men/blue123
  • リダイレクト = https://teecommerce.com/men/blue123

ディープリンクの課題は、ユーザージャーニーのあらゆる段階にユーザーが進んでも、コンテキストを維持し、使用できるようにすることです。そこで4Rを組み込みます。

リンクに含まれるメタデータ

1. Remember(記憶):コンテキストを取得する

目標:「ユーザーがどこから来たのか」、「ユーザーはどこへ行きたいのか」などの情報を取得して保存します。

ユーザーがAdjustリンクをクリックすると、クリック情報の一部として関連するリンクデータがAdjustサーバーに保存されます。これにより後のユーザージャーニーにおいて、必要に応じてコンテキストが提供されます。

これは、配送業者に例えることができます。リンククリックが差出人、アプリが受取人で、Adjust TrueLinkは情報を運ぶ配送業者です。配送業者が荷物を配達するには、荷物がどこから来てどこへ送るのかという重要な情報を知っておく必要があります。

リンクデータも同様の役割を果たします。記憶(Remember) は、コンテキストを取得してユーザージャーニーで利用できるようにする段階です。

リンクのエンゲージメントとコンテキストがAdjustサーバーとどのように連携するかを表した図

2. Reach(リーチ):ユーザーをアプリに呼び込む

目標: ユーザーをモバイルアプリを開くように誘導する。

コンテキストを記憶することは、ユーザージャーニーの始まりにすぎません。次の課題は、ユーザーにアプリを使ってもらうことです。

誘導の方法は、アプリがインストールされているか、またリンクが開かれる環境によって異なります。アプリがインストール済みの場合は、ユニバーサルリンクまたはAndroidアプリリンクのサポートによってアプリを直接開くことができます。ほかにも、URIスキーム、ウェブページ、アプリストアなどを経由してアプリを開くケースもあります。

TeeCommerceは、ブランドドメインにユニバーサルリンクやAndroid アプリリンクを実装したため、既存ユーザーがブランドのショートリンクをクリックすると、アプリを直接開くことができます。アプリまでのルートはユーザーや環境によって異なります。

配送業者のたとえに戻ると、配達員は受取人の住所までの適切なルートを見つける必要がありますが、候補となるルートは複数あるかもしれません。これと同じように、ユーザージャーニーにはダイレクトディープリンク、アプリストアを経由したディファードディープリンク、またはWebからアプリへ移動するなど、複数のフローが含まれます。

ルートは変わっても、アプリへリーチするという目的は変わりません。アプリに誘導してユーザージャーニーを継続させるのです。

さまざまな種類のリンクの概要

3. Retrieve(取得):アプリのセッションをクリックに結び付ける

目標:アプリを開いた後に保存されたコンテキストを取得する。

ユーザーがアプリを開いたら、ユーザージャーニーに関連するコンテキストを特定することが次の課題になります。

Adjust SDKが初期化されると、Adjustはアプリのセッションと最初のクリックを合わせてアトリビュートします。このとき、記憶されたコンテキストを取得して、ユーザージャーニーで利用できるようにします。

TeeCommerceの例では、利用可能なデバイスIDを使用した確定的マッチング、または確率的マッチングが行われます。

適切なアプリセッションを適切なユーザー行動に紐付ける必要があるため、このプロセスは重要です。

配達員は配達先の住所に到着しましたが、正しい受取人に荷物を渡す必要があります。マッチングとアトリビューションのプロセスはこれと同じ役割を果たします。アプリのセッションを関連するリンククリックに結び付けることで、適切なコンテキストを取得できるようになります。

SDKの初期化後のアトリビューションを示す図

4. Route(ルーティング):目的のアプリ内のユーザー体験を提供する

目的: ユーザーをアプリ内の正しい遷移先に誘導する。

コンテキストを取得すると、Adjustは関連するリンクデータをアプリに渡します。アプリはその情報を使用して、ユーザーを目的の場所に遷移させます。 

TeeCommerceの場合、最初にユーザーによって、青いTシャツを宣伝するサマーセールのリンクがクリックされています。アプリは取得したディープリンクのパスを使用して、クリックのコンテキスト情報を維持したまま、目的の商品ページにユーザーを直接誘導します。

配達業者で例えるなら、これが最後の引き渡しです。Adjust TrueLinkが適切な荷物、つまりリンクデータをアプリに届けます。アプリはそのデータを使って、ブランドによって指定された方法で、ユーザーのルーティングやユーザー体験のパーソナライズを実行します。

ユーザーを目的のコンテンツに誘導する

ディープリンクにはさまざまなテクノロジー、プラットフォーム、ユーザージャーニーが関与しますが、基本原則はシンプルで、元のクリック時のコンテキストを、アプリ内のユーザー体験まで維持することにあります。

4Rフレームワークはまさにそれを説明するためのものです。コンテキストを記憶し、アプリにリーチし、コンテキストを取得して、ユーザーを目的の遷移先にルーティングするのです。

やり方は異なっても、これら4つのステップを念頭に置くことで、ディープリンクを使用したユーザージャーニーの裏側で何が起きているのかを理解することができます。

TrueLinkやAdjustによるアプリビジネスの成長については、Adjustの担当者にお問い合わせいただくか、今すぐデモにお申し込みいただき、詳細をご確認ください。

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