すべてのクリックにインプレッションが必要な理由

Paul H. Müller

2019年2月12日

モバイル広告の不正は、この数年間にわたり業界で最も議論されてきた課題の1つです。Adjustは、モバイル業界における定義の統一化を図る支援や、不正業者により広告予算が搾取される前に、アドフラウドを排除するための機能の開発に積極的に取り組んできました。

現在Adjustでは、この業界を清浄化し、Adjustをご利用のお客様をアドフラウドから守る為に以下の活動を行なっています。

インプレッションがないクリックは不正なのです。

クリックの信憑性

常識的に考えると、ユーザーは配信された広告を実際に見ることによって、その広告をクリックすることができます。

しかし、モバイルマーケティングの場合には、広告チャネルがインプレッションをアトリビューションパートナーに伝える必要がなく、クリックデータを自由に申告することができます。これは、不正なクリックが大量に提供された場合に深刻な問題を引き起こしますが、それにインプレッション情報が付与されていれば、容易に検証することができます。

「これらのクリックはもちろん本物です!」というような発言は、モバイルマーケティングでよく耳にする決まり文句です。本物であることを証明するのは非常に容易なのに、その証拠を求める人はいませんでした。

これは決して新しい問題ではありませんが、モバイル広告がスタートして以来、議論もなければ話題にすらなっていません。

Adjustのお客様は、ユーザーがクリックする前に広告が実際に配信された証拠を媒体の多くが提供してくれないことに対して、大変驚いています。媒体パートナーが広告配信のシステム機能を把握したり自社分析を行うために、インプレッションと広告配信を計測するのは当然であることを考えると、信じ難い傾向です。この重要なデータをアトリビューションパートナーと共有するためのテクノロジーは既に存在しているにも関わらず、実際に共有されることがないのです。

Adjustの新基準であるクリック認証を行う為には、広告パートナー様にデータ提供を協力していただく必要があります。「このクリックに対応するインプレッションが存在しますか?」という単純な回答を得るためにです。

このクリック認証によって、クリックスパムとクリックインジェクションの2つの不正を防ぐことができます。

数値の乖離

Adjustでは、AdjustSDKによって計測されたアプリ行動データが、正確であることを保証するために、新しい不正防止の開発を進めてきました。その結果、最も洗練された不正業者でさえも、アトリビューションデータを悪用した不正行為を実行することができなくなりました。しかし依然として、ネットワークが提供するデータによって広告費用が搾取されている可能性が残っています。

現時点においては、計測パートナーは、「ユーザーが広告をクリックした」という広告ネットワークからの申告を、盲目的に信用しています。クリックインジェクションやクリックスパムなどの不正を特定するための情報が提供される場合もありますが、ほとんどのクリックに対して、ユーザーが広告を本当に見たかどうかという点について信頼できる証拠は提示されていません。

Adjustが1日あたり10億以上の「クリック」を受けとっていることを考えてみてください。この数値にAPI連携パートナー(Google、Facebook、Twitterなど)は含まれていません。実際に、これだけ多くの数の正当なエンゲージメントを生み出す人間が、地球上に存在するでしょうか?

この新基準に基づいて、Adjustはクリックを即フィルターに通し、正確なデータをAdjustのお客様に提供できるようにします。そうしなければ、この現状を打破することはできません。

基準を引き上げる

Adjustの最新のホワイトペーパー「インプレッション情報をもとにしたクリック認証」では、広告チャネルがインプレッション情報をAdjustに送信する際にユニークIDを付与し、それと同一のIDを、クリックを申告する際にも付与してもらう新基準について説明しています。

この手法によって、同じ端末に由来するインプレッションが正常なタイムフレーム内に存在するかどうかを確認し、理論的にクリックが可能かどうかを判断することができます。

これは細かいリクエストかもしれませんが、広告費用を搾取しようとする不正業者のワークロードを劇的に増加させることになります。

例えば、普段のクリック率が1%と仮定すると、不正業者がもっとらしいクリックを模造するためには、100倍以上のデータを作成しなければならず、クリックスパムの作成コストが高まるだけでなく、我々にとって不正の特定も容易になります。不正業者は以前のようにインプレッションを作成することができないため、クリックインジェクションは実質不可能となります。それ以外の不正手段にあたっても、広告配信の正当性を証明するのに苦労することでしょう。

よって、アトリビューションを横取りしたりエンゲージメントをスプーフィングする手段は未だに残されているものの、それを実行するための必要経費は大幅に増加します。

オープンアプローチ

この新基準はAdjustが業界全体に提唱するもので、できるだけ多くの企業様にご協力頂きたいと考えております。モバイル業界の透明性を確保するため、Adjustは積極的に貢献していきます。

アドフラウド防止連合 (CAAF) のメンバーは、Adjustのクリック認証フィルタを有効化するため、データ送信を既に開始しています。Adjustはすべてのネットワーク様からのお問い合わせに対応しますので、お気軽にご連絡ください。

「インプレッションがないクリックは不正である」という常識を、共に一般化させていきましょう。

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