ガイド

Play to win:ゲーミフィケーションでアプリの優位性を高める方法

はじめに

モバイルアプリマーケターは、ユーザーの継続率とUAのどちらを優先すべきでしょうか?ユーザー獲得はアプリのユーザーベースを拡大するために不可欠ですが、それには多くの費用と時間がかかる場合があります。対照的に、ユーザーの継続率に焦点を当てることは、アプリマーケターにとってより費用対効果の高い戦略となり得ます。リテンションの施策はよりポジティブな口コミマーケティングやブランドロイヤリティ向上につながるため、アプリの成功を長期的に高めることも可能です。

さらに、ある調査によると、新規ユーザーを獲得するよりも既存ユーザーを維持する方が収益性が高いことがわかっています。Harvard Business Reviewによると、顧客の継続率が5%向上するだけで、利益が25〜95%増加する可能性があります。つまり、既存ユーザーの維持を重視する場合は、ユーザー獲得UAに多くの費用を費やすことなくアプリの収益を増加させることができるのです。

その結果、近年の傾向として、ユーザー獲得よりもユーザーの継続率を高める戦略を優先するモバイルマーケターが増加しています。

ロイヤリティと継続率

顧客ロイヤリティと継続率の共生関係

マーケターはどのようにして顧客の継続率を向上させているのでしょうか。市場にあるすべてのアプリの中で、ユーザーがあなたのアプリを使い続ける理由は何ですか。すべてはロイヤリティにかかっています。モバイルアプリの世界では、ロイヤリティと継続率は相互に関連し、共生関係にあります。

ロイヤリティとは、ユーザーがアプリに対してどの程度コミットしているかを指し、継続率は、ユーザーを長期間にわたってアプリにエンゲージし続けるかどうかを指します。ロイヤルユーザーは継続率が高く、継続ユーザーはロイヤルユーザーになる可能性が高いため、この2つのコンセプトには密接な関係があります。

ユーザーがアプリと強いつながりを感じている場合、ユーザーはその後もそのアプリを使い続ける可能性が高くなります。ロイヤルユーザーは、肯定的なレビューや紹介を提供する可能性が高く、UAを促進し、アプリの評判を高めることができます。

継続率も同様に、ユーザーのアプリへのエンゲージメントを維持し、アプリに戻ってきてもらうことが可能です。優れたユーザーエクスペリエンスを提供し、ゲーミフィケーション技術を使用してエンゲージメントを促進することで、アプリ開発者は継続率を向上させ、忠実なユーザーベースを構築できます。ロイヤリティと継続率の間には相乗的な関係があるため、アプリ開発者がアプリを成功させるには、両方のコンセプトを重視する必要があります。

ユーザーの継続率を高める戦略で顧客ロイヤリティを構築する方法:

  1. ユーザーエクスペリエンスをパーソナライズすることで、ユーザーとアプリのより深いつながりを築くことができます。
  2. 優れたカスタマーサポートを提供してユーザーの質問に対応し、問題を迅速に解決します。
  3. ゲーミフィケーションにより、ユーザーのアプリへのエンゲージメントを維持し、何度もアプリを利用したくなるような仕組みを作ります。

アプリゲーミフィケーションは、長年にわたり革新的なビジネスモデルの最前線に位置してきました。この技術によって、現在のアプリ市場におけるユーザー継続率戦略への道が開かれています。

では、この戦略を自社のアプリに実装する方法を詳しく見ていきましょう。

ゲーミフィケーションとは

ゲーミフィケーションとは

ゲーミフィケーションとは、ゲームのメカニクスやデザイン手法を使用して、ユーザーのエンゲージメントとモチベーションを高めることです。ポイント、バッジ、リーダーボード、チャレンジ、リワードなどの要素をアプリに取り入れ、よりインタラクティブで楽しいユーザーエクスペリエンスを提供します。

ゲーミフィケーションのタイプ

モバイルアプリに構築可能なゲーミフィケーションには、主に2つのタイプがあります。

  1. ゲーミフィケーションマーケティング :マーケティングおよびセールスのゲーミフィケーションとは、製品、サービス、またはイニシアチブのプロモーションにおいて、ゲームのような要素を使用して双方向性、コンバージョン率、覚えやすさを向上させることです。
  2. ユーザーエクスペリエンスゲーミフィケーション: モバイルアプリのゲーミフィケーションとは、ゲームのような要素をモバイルアプリのユーザーエクスペリエンスに取り入れることです。ゲーミフィケーションを使用することで、アプリ開発者はユーザーに意図したアクションを促すことができます。

ゲーミフィケーションの要素

上記の形式に適用できるゲーミフィケーションのメカニクスが数多く存在します。以下に主な例を紹介します。

コイン :特定のアクションや達成に対してコイン、ポイント、またはその他のアプリ内通貨を割り当て、進捗や達成感を感じてもらうこと。

目標の達成: 特定のマイルストーンに到達したり、タスクを完了したりすると、バッジやトロフィー、その他のリワードが付与され、継続的なエンゲージメントを促す。

リーダーボード: ユーザー同士をランク付けすることで、競争意識を高め、継続的なエンゲージメントのモチベーションを高める。または、ユーザーがアプリを進めるにつれてロック解除できるさまざまなレベルのメンバーシップやステータスを実装し、ユーザー同士で競い合うこと。このシナリオでは、レベルごとに割引、無料サービス、限定コンテンツなどのさまざまな特典が提供され、ユーザーがアプリを使い続け、より高いレベルに到達するためのインセンティブを得ることができます。

タスク: ユーザーにクエストやタスク、チャレンジ、目標を提示して、特定のアクションを完了するよう促す。

リワード :割引や限定コンテンツへのアクセスなど、具体的なリワードを提供して、アプリやプラットフォームとのエンゲージメントを継続するようユーザーにインセンティブを付与する。

スキル :特定の能力やアクションの習得を可視化して、インセンティブを付与する。達成したレベルに応じてユーザーにリワードを付与することで、アプリやプラットフォームを使い続けたいというモチベーションを高め、進捗状況のモニタリングにも役立ちます。

フィードバック :ユーザーに進捗状況やパフォーマンスに関するフィードバックをリアルタイムで提供することで、望ましい行動を強化したり、改善すべき点を提案する。

ミニゲーム :アプリのコンテンツに関連するゲームを提供し、ユーザーはそのゲームを1日1回または好きなだけプレイできる。または、一般的なゲームをミラーリング(例:サイコロを振る、ルーレットを回す、カードを選ぶするなど)するアプリ内アクションを作成する。

カスタマイズ :ユーザーエクスペリエンスをカスタマイズし、進捗に影響を与える選択ができることで、ユーザーに自律性とコントロールする感覚を体験してもらう。

マップ :ユーザーの現在までの進捗状況と、次にやるべきコンテンツやタスクを可視化する。

ナラティブ :ナラティブやストーリーをユーザーエクスペリエンスに取り入れ、没入感とエンゲージメントを生み出す。

キャラクター :アバターやマスコットを追加して、個人的な人間関係を感じさせたり、アプリ内でユーザーをガイドしたりすること。人や動物、物でもかまいません。GEICOのヤモリやMicrosoftのクリップクリップClippyなどが好例と言えるでしょう。

ゲーミフィケーションが有効な理由

ゲーミフィケーションが有効な理由

これらの要素がユーザーエンゲージメントを増加させるための魔法の要素である理由は何でしょうか?ゲーミフィケーション心理学は、明確な目標、即時のフィードバック、達成感を提供するアクティビティに、人は自然に惹きつけられるという考えに基づいています。

ゲーミフィケーションの要素は、競争、目標達成、社会的認知などの内在する動機を活用します。これらの動機付け要因は、脳の報酬経路を活性化し、喜びや報酬に関連する神経伝達物質であるドーパミンの放出を誘発します。これにより、ユーザーがアプリやブランドとの関わりを続けるよう促すという、ポジティブなフィードバックループが生まれます。

ゲーミフィケーションがユーザーエンゲージメントをどう向上させるか

ゲーミフィケーションには多くの効果があります。

セッション数が多く、アプリ滞在時間が長い :ユーザーは、アプリの使用により多くの時間を費やすようになり、さまざまなアプリ内アクティビティにより長くエンゲージするようになります。ゲーミフィケーションされた広告では、インプレッションやクリックなどのKPIを後押しします。

ユーザーの継続率の向上 :タスクを完了したユーザーにインセンティブが付与されるため、ユーザーは繰り返し利用することができます。

ユーザーのモチベーションを高める :ゲーミフィケーションの要素は、特定のステップを完了する、購入するなど、アプリ内でユーザーが望む行動や行動を完了するようにユーザーのモチベーションを高めるために使用できます。当然、これによりカスタムイベント指標も向上します。

データ収集の効率化 :エンゲージメントの増加により、ユーザーの行動や好みに関する貴重なデータが収集され、アプリの最適化やユーザーエクスペリエンスのパーソナライズ化が可能になります。

ソーシャルメディアでの共有の増加 :ソーシャルメディアでの成果や進捗状況の共有をユーザーに促すことで、アプリの認知度とリーチが向上します。

収益と販売の促進 :購入または広告とのエンゲージメントを促進することで、収益と販売を促進します。

これらのメリットは、ゲーミフィケーションの核となる原則によるものです。ゲーミフィケーションは、ユーザーエクスペリエンスに以下の効果をもたらします:

  • 楽しさ
  • 満足
  • 感動
  • やりがい
  • 思い出に残る

それらの効果により、以下が上昇します:

  • エンゲージメント
  • 継続率
  • ロイヤリティ

アプリをゲーミフィケーションする方法

アプリをゲーミフィケーションする方法

ゲーミフィケーションを通してユーザーのモチベーションを高めるには、ユーザーの行動、心理、モチベーションを深く理解して、戦略的かつ慎重にアプリを設計することが大切です。この点を考慮すると、ゲーミフィケーションは、ターゲットオーディエンスの独自のニーズや好みに合わせて開発される必要があります。

6つの重要なゲーミフィケーション戦略

では、開発者とマーケターが活用できる効果的なゲーミフィケーションのテクニックを見ていきましょう。

  1. オンボーディング ゲーミフィケーション :ユーザーがチュートリアルをどのくらい完了したかを示すプログレスバーを作成したり、オンボーディング完了時に割引や無料のアプリ内ギフトなどのリワードを提供したり、特定のオンボーディングマイルストーンを完了したユーザーに特別なバッジを付与します。

  2. ロイヤリティ ゲーミフィケーション :既存のロイヤリティプログラムがあるか、ゲーミフィケーションの要素を取り入れた仕組みを導入しようとしているかに関わらず、リピート購入やセッションに対する人気のインセンティブとなります。アプリ内で特定のタスクを完了したユーザーにポイントを付与したり、毎日の使用を促進するための連続記録機能や、デジタル形式の「パンチカード」を導入しましょう。例えば、アプリ内購入や月間サブスクリプション、その他のイベントなどが該当します。ロイヤリティポイントは、アプリ内通貨、現実の金銭的価値、事前に指定された特典、またはプレゼントなどに交換できるようにします。

  3. Eコマース ゲーミフィケーション :ユーザーに特定の機能やステータス、アプリ内購入(IAP)などのマイルストーンを付与します。アプリが特定の価格帯で送料無料を提供している場合は、ユーザーが買い物をしている時にプログレスバーを表示して、送料無料または購入時のギフトなどの特典がどれだけ近いかを示します。

    パーソナル化されたおすすめ商品から購入した消費者に対して、特別なバッジやアワードを作成することを検討してみましょう。キャンペーン用のホイール回しゲームや、購入後のスクラッチカード、割引やポイント、無料アイテムなどのパーソナライズされた特典を付けると効果的です。

  4. 学習 ゲーミフィケーション :コンテンツマーケティング戦略を再利用するための優れた方法です。ユーザーに知ってもらいたい新機能(例:ゲームアプリ)や、ユーザーにとっって価値のある情報(例:ファイナンスアプリ)、アプリを最大限に活用するためのヒント(例:生産性向上アプリ)などを提供したい場合、進行状況を示すバーやバッジ、その他のリワードシステムを作成して、完了を促すことができます。

  5. プロフィール ゲーミフィケーション :作成手順から詳細なプロフィール設定や情報を入力する、ユーザーがプロフィール画像やグラフィックをカスタマイズできるようにする、パーソナル化された目標を設定するエリア、階層型フレームワークを使用する際のステータスを確認する、などが含まれます。

  6. ゲーミフィケーション デザイン: ゲームのような要素をアプリや広告のビジュアルデザインに取り入れること。例えば、ピクセル化されたイラスト、宝箱や「寿命」などの従来のゲーム要素、プログレスバーなどです。

ユースケース

ゲーミフィケーションの例

Duolingo、ラディソンホテル、Monopoly Goなど、実際にゲーミフィケーションを活用している企業の例を参考に、アプリのゲーミフィケーションのアイデアを考えてみましょう。

アプリのゲーミフィケーション

学習におけるゲーミフィケーション

Duolingoのゲーミフィケーションは、言語学習に対する初期段階の革新的なアプローチにより、ロイヤリティ戦略のパイオニアと見なされています。このアプリは、ユーザーのモチベーションとエンゲージメントを高めるためのテクニックの中でも、ポイントシステム、レベル、バッジ、連続記録を採用しています。これらの要素は、フィードバックを提供し、ユーザー間に達成感とコミュニティを生み出すように慎重に設計されています。

別の言語学習アプリ「Drops」も、アプリ内で同様のアプローチをとっています。それぞれの学習形式はミニゲームスタイルで、明るい色と目を引くグラフィックで、学習プロセスをゲーム感覚で楽しめます。

フィットネス ゲーミフィケーション

多くのフィットネスアプリが、アプリのゲーミフィケーションに価値を見出し始めています。フィットネスアプリのFitOnは、ゲーミフィケーションをまったく新しいレベルに引き上げ、各クラスにリアルタイムの心拍数トラッカーを重ね合わせたり、リアルタイムのリーダーボードでユーザーのモチベーションを高め、トップを目指して運動するよう促しています。

他のヘルスフィットネスアプリも、多くのゲーミフィケーションのトレンドに乗っています。

ゲーミフィケーションマーケティング

現在、ゲーミフィケーションはモバイルアプリのゲーミフィケーションほど一般的ではありませんが、特にプレイアブル広告リッチメディア広告などがあります。

Kinder、ラディソンホテル、Whiskasは、プレイアブル広告でマーケティング戦略をゲーミフィケーションの分野に深く浸透させている数少ない企業です。Kinderは、クロスワード形式の広告を使用して、自社製品の重要なコンテンツを宣伝しました。ラディソンは、タイルゲームを使った客室予約広告に興味をそそる要素を加えました。Whiskasは、ペット愛好家が商品を表示する前に、画面上のペットにバーチャル餌やりができる仕組みで顧客を楽しませています。

計測

アプリのゲーミフィケーションの効果を計測する

ゲーミフィケーション戦略が意図した目標を達成しているかどうかを確認するには、適用したゲーミフィケーション要素の投資利益率ROIを計測することが重要です。開発者とマーケターは、キャンペーンとイベントのデータを分析することで、ユーザーエンゲージメントや継続率、モチベーションを向上させる効果があるかどうか、あるいは調整が必要かどうかを判断できます。

ゲーミフィケーションの影響を分析することで、アプリのパフォーマンスが良好な部分と改善が必要な部分を特定することもできます。さらに、データの収集と分析は、将来のゲーミフィケーション戦略に役立ち、ユーザーの好みや行動に関するインサイトを提供します。

広告をゲーミフィケーションしている場合は、ゲーム化されていない広告とABテストを行います。あるいは、ゲーム化するアプリの各要素に対して無制限の数のカスタムイベントを設定し、Adjustでパフォーマンスの変化を簡単に計測することも可能です。以下に、計測するべきゲーミフィケーションKPIをいくつか示します。

  1. エンゲージメント率 :ゲーム要素を使ってアプリやプラットフォームを積極的に利用しているユーザー数。
  2. セッションの長さ :ユーザーがゲーミフィケーション機能の利用に費やした時間。
  3. 継続率 :一定期間にわたってアプリまたはプラットフォームを使用し続けるユーザーの割合。ユーザーのエンゲージメントを維持する上でのゲーミフィケーション戦略の効果を示すことができます。
  4. コンバージョン率 :ゲーミフィケーションの要素にエンゲージした後に、購入などの意図したアクションを完了したユーザーの割合。
  5. LTV: 顧客の生涯にわたるアプリまたはプラットフォームでの購入またはエンゲージメントの合計値。ゲーミフィケーションへの投資を正当化するのに役立ちます。

まとめ

ゲーミフィケーションは、モバイルアプリのユーザーエンゲージメント、モチベーション、継続率を向上させるための強力な戦略です。ポイント、バッジ、レベル、チャレンジなどのゲーム要素を取り入れることで、アプリ開発者は楽しく、やりがいがあり、継続して利用したくなるような体験を作り出すことができます。

効果的なゲーミフィケーションの設計には、ユーザーのモチベーションや行動パターン、好みを慎重に考慮する必要があり、Eコマースから教育アプリまで幅広いカテゴリーのアプリに適用できます。

ユーザーの継続率、エンゲージメント、収益などのゲーミフィケーションKPIを計測および分析することで、開発者とマーケターは同様にゲーミフィケーション戦略の効果を計測し、データ主導の改善を行うことができます。結局のところ、ゲーミフィケーション戦略を成功させることは、ユーザーの満足度、ロイヤリティ、ROIの向上につながり、競争の激しい今日の市場におけるアプリ開発に欠かせない要素となります。Adjust Suiteの強力なツールを活用して、アプリ内アクティビティとマーケティングキャンペーンを計測する方法をご覧ください。ご興味のある方は、お気軽にデモにお申し込みください

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