ヘルスケア/フィットネス

ケーススタディ - Runtastic

Runtasticについて

2009年にスタートしたRuntasticは、健康とフィットネスデータを計測・管理し、ユーザーの体型維持や健康管理、総合的なフィットネスの向上を目指してモチベーションを高める革新的なアプリ、製品、サービスのポートフォリオへと急成長しました。

3億1,200万以上のダウンロード数と1億6,600万人の登録ユーザー(2020年9月時点)を持つRuntasticの各種アプリ(現、adidas Running および adidas Training)は、厳選された主要アプリと関連アプリで構成されており、健康、栄養、フィットネスに関心のある幅広いユーザーに包括的な計測サービス、組織的サービス、教育サービスを提供しています。初心者でもアスリートの方でも、Runtasticなら簡単に楽しくエクササイズできます。

課題 1

専用アプリのユーザーをRuntastic Resultsのアプリユーザーにコンバージョンさせる

メインキャンペーンのKPI

  • CPI(インストール単価):Runtasticがオーディエンス ターゲティングによって低コストでユーザーを獲得できるかを示す指標
  • CPP(購入あたりのコスト):Runtasticがオーディエンス ターゲティングによって、低コストでサブスクライバー(「利用」期間に対して一定額を支払うサービスのユーザー)を獲得できるかを示す指標
  • RTP(登録から購入ユーザーへのコンバージョン):Runtasticの登録ユーザーがサブスクリプション登録をしたコンバージョン率を示す指標
  • ROAS(広告費用回収率):Runtasticが30日後に収益(プラスのROI)を上げるかを示す指標

課題1に対する1つ目のソリューション

キャンペーン1:適切なキャンペーンにユーザーをターゲットして最適化

Runtasticは、そのポートフォリオ内でアクティブであるが、Runtastic Resultsをまだダウンロードしていないユーザーにターゲットを絞りたいと考えていました。インストールなどのイベントは、Adjust管理画面から直接Facebook広告アカウントに取得されます。このキャンペーンでは、Facebookの動画広告で過去180日以内に「Sixpack」アプリをインストールしたユーザーにターゲットを絞りました。

キャンペーン 1 の結果

キャンペーンのROASが74.31%拡大

  • 男性のクロスプロモーションのパフォーマンスは、女性の場合よりも高い
  • RTPは他のオーディエンスにターゲットを絞ったキャンペーンと同一
女性 男性
CTR 0.78% 2.02%
CVR 34% 46%
RR 25% 31%
RTP 3% 3%

キャンペーン全体のROAS(30日間)74.31%

課題1に対する2つ目のソリューション

キャンペーン2:オーディエンスビルダーを使用してユーザーをセグメント化

Runtasticは、オーディエンスをカスタムオーディエンスに取り込む前に、Adjustのオーディエンスビルダーでユーザーをさらにセグメント化しました。この機能を使用することで、Runtasticはより詳細なレベルでコミュニティ内のアクティブユーザーにターゲットを絞ることが可能です(右のターゲティングの詳細を参照)。オーディエンスビルダーを使用した場合、ベンチマークキャンペーンで確認した結果よりも優れた結果を得られたのか見てみましょう。

キャンペーン 2 の結果

キャンペーンのROASが179%拡大

オーディエンスビルダーでさらに細かくユーザーをセグメント化したことで、キャンペーン1と比較しRTPが劇的に向上し、より効果的に価値の高いユーザーにターゲットを絞ることができました。さらに、わずか7日間でROASがプラスになり、時間を費やしたベンチマークキャンペーンとは対照的な結果となりました。

  • クロス プロモーション キャンペーンのパフォーマンスは、女性より男性を対象にした場合のほうが高い
  • 男性オーディエンスのRTPはほぼ9倍向上
  • 女性オーディエンスのRTPはほぼ6倍向上
  • 男性のCPPが減少
  • 女性のCPPが減少
  • キャンペーンのROASが全体的に改善
女性 男性
CTR 0.75% 1.77%
CVR 40% 43.75%
RR 14.29% 17.30%
RTP 16.67% 26.09%

キャンペーン全体のROAS(30日間)179.1%

課題 2

運用時間の短縮とキャンペーン開始をスピードアップ

Runtasticは、Facebookのバリューベースの類似オーディエンス機能を積極的にテストしていました。しかし、ユーザーレベルのLTVでオーディエンスを作成するには、社内関係者のさまざまな協力が必要でした。そこでRuntasticは、ユーザーデータを簡単に取得できるオーディエンスビルダーを活用しました。

同社はAdjustを使用してサブスクリプションの収益イベントを全て計測しているため、購入タイプに基づいてユーザーをセグメント化することができたのです。

LAL-LTV(Look A Like 疑似オーディエンス/バリューベースのターゲティング)セグメントは、理論的にはRuntastic LAL-PREM (プレミアム) セグメントと非常に類似していました。Runtastic LAL-PREMセグメントはアクティブユーザー、またはプレミアムメンバーシップ(更新の有無にかかわらず)を持つ全ユーザーの類似ユーザーです。これらのセグメントの類似性から、LAL-PREMセグメントをベンチマークとして、LAL-LTVターゲティングとの比較を行いました。

LAL-LTVセグメントを開始する前に、Facebookを通じて、他のセグメントと重複している箇所がないかどうか確認しました。

大幅な重複が見られなかったため、計画通りにテストを進めました。

結果

CPPが61.63%減少

キャンペーン結果
CVR ITR RTP ROAS CPI CPR CPP
LALPREMベンチマーク 100% 100% 100% 100% 100% 100% 100%
LALLTVオーディエンスビルダー +4.94% +10.40% -11.43% -2.64% -3.18% -12.25% -0.78%
他の全てのセグメント(平均) -6.07% +17.06% -72.96% -65.64% -18.18% -30.20% +158.58%

同期間に実施された他のターゲットセグメントの平均に対して、LAL-LTVキャンペーンのCPPを評価したところ、61.63%安価であることが判明しました。

Facebookの新しいターゲティング機能とオーディエンスビルダーとの連携は、Runtasticのキャンペーンに大きな価値をもたらしました。シードリストを迅速に取得して、Facebookにシームレスにアップロードすることができるようになったのです。このため、Runtasticはより多くのサブスクライバーを獲得できました。長期的には、インストールしただけのユーザーや登録ユーザーよりも重要となるユーザーです。

全体的に、LAL-LTVのパフォーマンスは、LAL-PREMのパフォーマンスとほぼ同じです(前述の主要なKPIに基づく)。つまり、このキャンペーンは、Runtasticがこれまでに実行した中で最高のパフォーマンスだったターゲティングキャンペーンに匹敵するものでした。

Runtasticは、この新しいセグメントによるターゲティングのパフォーマンス、特に現在対象としているどのセグメントとも重複していない点に満足しています。同社はLAL-LTVのターゲットセグメントを引き続き使用し、他の主要な地域やプラットフォームにも拡大していく予定です。