ブログ 生鮮食品のデリバリーサービスが人気の理由

「必要は発明の母」という言葉があります。新型コロナウイルス感染症の流行がきっかけでネットスーパーアプリが生まれたわけではありませんが、それによって劇的に人気が高まったことは確かです。2018年に行った調査では、月に1回以上オンラインで生鮮食品を注文すると答えたのは、全消費者の6%のみに留まりました。しかし2020年には、74%もの人がオンラインで生鮮食品を購入するだろうと回答、その消費額は892億ドルと推定されました。さらに2022年には、消費者の70%がオンラインで生鮮食品を購入するだろうと言われています。これらのデータを見てもネットスーパーアプリの人気が高まっていることは明らかですが、競争を勝ち抜くには、アプリだけでなく、オンライン食品通販サイトのマーケティング戦略も重要となるでしょう。

実店舗を持つ食品小売業の多くがこのトレンドに先行し、オンラインショッピングの需要に対応する形で生鮮食品のデリバリーや店舗受け取りサービスを開始した一方で、この流れに出遅れた店は不意をつかれることになりました。同時に、GetirやGorillas、DoorDashのような「10分」デリバリーサービスに代表される、業界を揺るがすネットスーパーモデルが数多く誕生し、ユーザーの満たされていないニーズに応えるべく市場に参入したのです。この成長市場で優位性を維持するために必要なのは、生鮮食品デリバリーアプリの開発に遅れず追従し、アプリを効率的にマーケティングすることにほかなりません。

生鮮食品デリバリーアプリとは

ネットスーパー業界で競争に勝ち抜くのが難しい要因の1つに、競合相手が他の店舗だけではないという点があります。それぞれの店がWalmartのようなアプリを出しているのに加え、上記のような生鮮食品のオンデマンドデリバリーサービスを提供するスタートアップ企業とも競い合わなければなりません。こういったサービスは世界中の主要都市で次々に登場しています。

米国のトップ食品Eコマースプラットフォームに注目すると、消費者にはさまざまな選択肢があることがわかります。業界トップのInstacartの後にはAmazon FreshやWalmartといった大企業が続き、さらに地域密着型のチェーンや、Shipt、FreshDirectといったオンライン専門の新興企業も市場に参入しています。

デジタルネイティブなネットスーパーは、ニッチかつ重要な消費者ニーズに目を付けました。例えば、Misfits Marketが成功したのは、見た目がよくないためスーパーでは売れない品物を、遺伝子組み換えでないオーガニックな果物や野菜を安価に購入したい顧客に配達するというモデルを構築したことにあります。同社の企業価値は、2018年の創業からわずか3年後の2021年に約10億ドルまで跳ね上がりました。

近年では食材宅配サービスの人気も高まり、HelloFreshやGreenChefといった企業が、レシピと必要な材料を直接消費者に配達するサービスを展開しています。これらのアプリで生鮮食品の買い物がすべて済むわけではありませんが、消費者の習慣は大きく変わるでしょう。2020年の食材宅配市場の規模は102億6,000万ドルと推定され、2021年には127億3,000万ドルに達すると予測されました。

生鮮食品デリバリーアプリの成長に拍車をかけたのはパンデミックかもしれませんが、長期にわたってユーザーをつなぎとめている要因がその利便性にあることは明らかです。従来型の実店舗はその点に注目しています。Business of Appsによると、「Krogerは新バージョンのアプリリリース後デジタルの売上が92%増加し、WalmartはメインアプリとWalmart Groceryアプリを組み合わせることで、ユーザーが複数の部門をまたいで買い物できるようにしました」。一方、フードデリバリーアプリとのサービス提携を始めた企業もあります。「例えば、WalgreensはDoorDashとパートナー契約を結び、Targetは、同社が所有するモバイルファーストのデリバリーサービスであるShiptと提携しています」。多くの企業が顧客を巡って競争を繰り広げる中、アプリのダウンロード数とLTVの高い顧客を増やすには、優れたマーケティング戦略の構築が不可欠です。

ネットスーパーの効果的なマーケティング戦略

生鮮食品デリバリーアプリ市場の競争は激化する一方です。既存顧客と潜在顧客はたくさんの選択肢から選ぶことができ、複数のアプリを利用する人がますます増えています。では、ネットスーパーのマーケティング戦略を構築する方法を見ていきましょう。

2021年11月、Instacartは完全一体型のブランディングキャンペーンを開始し、生鮮食品デリバリーのマーケティングにおける新たな可能性を示しました。Supermarket Newsによると、「Instacartは『How Homemade Is Made』(家庭の味ができるまで)と題したマルチメディアキャンペーンをホリデーシーズンを通して実施すると発表しました。これにはテレビCMやオンライン動画(YouTube)、ペイドソーシャルメディア、インフルエンサーマーケティング(#HowHomemadeIsMade)、プログラマティック広告、デジタル屋外広告(OOH)などが含まれ、11月14日〜1月2日の期間中、ABC、CBS、NBCのネットワークで60秒と30秒のテレビコマーシャルが放映されました」

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Instacartは2021年のホリデーシーズンに、家族の大切さを強調するマーケティングでユーザーの心を動かす作戦をとりました。コロナ禍の生活が3年目に突入し、多くの人が家族や親族に会えない状況にあることを考えれば賢い戦略と言えるでしょう。しかしこれは、スーパーマーケットアプリの宣伝に使える方法の1つに過ぎません。戦略を構築するにあたって考えなければならないことは他にもたくさんあります。

顧客について知る

eMarketerによると、ミレニアル世代の43%が生鮮食品の大半をオンラインで購入していることがわかりました。しかし、消費者はこの世代だけではありません。Z世代の3分の1、X世代の24%、ベビーブーマーの18%が同様の回答をしています。生鮮食品デリバリーアプリに対する個人の嗜好は、年齢だけで決まるものではありません。都市居住者(36%)ほどオンラインで食品を購入する可能性が高く、郊外・地方居住者はそれぞれ25%、22%となっています。

若い都市居住者は最もアプリの利用を期待できる顧客かもしれませんが、こうした市場は競争が厳しいため、一番アプローチしにくい層でもあります。一方で、デリバリーサービスは多くの場合郊外や地方にそこまで力を入れていません。InstacartやDoorDashなどのビジネスモデルが機能するには、顧客や提携する小売店、ドライバーの数と密集度を確保しなければならないからです。とはいえ、この未開拓市場は、地方に拠点を構える店舗にとってはチャンスとなるかもしれません。デリバリーだけでなく、ドライブスルー型受け取りサービスの需要もあるでしょう。

どちらの市場を狙うにしろ、どこで顧客を見つけられるか、顧客がどんなメッセージに反応するかを知ることが重要です。アプリが対象とする顧客に適したソーシャルメディア、プログラマティック広告、アプリ内ビデオなどの広告ミックスを活用して、競合に差をつけるメッセージをユーザーに送り、まだ生鮮食品デリバリーサービスの利用に踏み切れていない人々の背中を押しましょう。

ネットスーパーのマーケティングにおける効果的なメッセージ

ネットスーパーは、実店舗を持つ小売店と同じ課題を多く抱えています。多くの場合、顧客がどの店で購入するかは価格、セール品の有無、商品の品揃えに左右されます。違う視点から考えれば、これはデジタル広告で顧客の好みに合わせたターゲティングを行う大きなチャンスでもあるのです。

スーパーマーケットの宣伝で実証されてきた確かな手法の多くは、デジタルにも簡単に応用できます。お気に入り商品のクーポンや初回購入者向けの割引は、初めてアプリを使う人にサービスをアピールするとともに、頻繁にネットスーパーを利用する価格重視の消費者を獲得するのに効果的です。また、利便性を強調することも、まだ生鮮食品デリバリーを利用したことがない潜在顧客の心を動かすのに有効な手段と言えるでしょう。

生鮮食品のデリバリーアプリのインフルエンサーマーケティング

生鮮食品デリバリーアプリと非常に相性がいいのが、インフルエンサーマーケティングです。料理やレシピを紹介する人気アカウントとコラボし、自社のサービスで購入可能な商品に関するコンテンツを投稿してもらうことで、未開拓の新規ユーザーに効果的にアプローチできます。

フードブロガーの他にも、購入した生鮮食品を紹介するビデオや、ブランドアンバサダーにコンテンツ作成を依頼し新たなオーディエンスにアプローチするなど、さまざまな手法でマーケティングが可能です。

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継続率に注目

競争の激しい市場では、ユーザーに継続してアプリを利用してもらうこと、さらに何度も繰り返し買い物をしてもらえるアプリを開発することが特に重要です。アプリのユーザーは多くのデータを残してくれるため、そこからユーザーにとって何が重要かを把握できます。価格に敏感な人もいれば、希望の商品を買うことにこだわる人もいるでしょう。実証された確かな継続率向上戦略を行うことで、さまざまな施策により興味を抱いてもらった顧客を簡単に失うことはありません。具体的な方法としては、特典付きのプッシュ通知や、簡単なオンボーディングによるユーザー体験の向上などが挙げられます。

適切なデータでマーケティングを強化

目標がユーザー獲得であろうと継続率向上であろうと、戦略を構築して実行するには適切なデータが必要です。そのためには、重要な指標の計測をサポートしてくれる信頼できるモバイル計測パートナー(MMP)が必要になります。

優れたMMPを利用すると、どのマーケティングチャネルが一番多くの、そして価値の高いユーザーをもたらしているかがわかります。ユーザーが操作の途中で苦労している部分があるかどうか、それはどのタイミングか、なぜユーザーはアプリを離脱するのかといったデータが得られるとともに、離脱したユーザーをアプリに呼び戻すためのメッセージを送ることも可能です。

アプリに合ったMMPパートナーと手を組むことで、メッセージを使ったターゲティングやチャネルの選択を適切に行い、ネットスーパーユーザーを巡る競争を勝ち抜くことができます。

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