ブログ iOS 14.5以降のサブスクリプション型アプリにおけるマーケティング戦略

iOS 14.5以降のサブスクリプション型アプリにおけるマーケティング戦略

ユーザー1人あたりの支出額が1ヶ月あたり平均20ドルのサブスクリプション型サービスは、近年業界で人気を集めているビジネスモデルです。収益化に成功するアプリはわずか1%ですが、モバイル消費者による支出の90%以上は、サブスクリプションアプリに由来しています。このビジネスモデルには大きな可能性があることから、開発者はマーケティングファネルの最適化を効果的に行うことが求められます。

gamesindustry.bizの記事にあるように、ポストiOS 14.5におけるサブスクリプションサービスを提供するアプリにとって、ユーザーのライフサイクル全体から確定的データを取得するためのオプトイン戦略の構築がますます重要になります。また、このアプリカテゴリーのユーザージャーニーは他の収益化戦略よりも長く複雑になる傾向があるため、すべてのデータを入手するにはコストがかかるのも課題です。

しかし、SKAdNetworkのための堅牢なプランを準備することで、トラッキングにオプトアウトしたユーザーに対してもある程度の確実性をもってLTVを算出できます。

オプトインの確保

高いオプトイン率を確保することで、アプリはユーザーに関する確定的なデータを取得することができます。さらに、オプトインしたユーザーの行動に基づいてモデルを構築すれば、大きな競争力が得られます。

プリ パーミッション プロンプトを介して、ユーザーレベルのトラッキングに同意することで得られるメリットをユーザーに伝えると効果的です。最適なプロンプトを作成するためのポイントは、このブログを参考にしてください。

サブスクリプションアプリは、ユーザーが定期課金の支払いに失敗したタイミングや、契約の一時停止または解約をするタイミング、または契約を再開するタイミングなどを理解することで最適化できます。Adjustのサブスクリプション計測は、ユーザーのライフサイクルをより明確に把握するためのソリューションです。しかし、IDFAにアクセスできない状況でユーザーがコンバージョンに至るまでの複雑なジャーニーを示すデータを得るのは、非常に難しくなってきています。

SKAdNetworkを使用

サブスクリプションサービスで収益化をしているアプリには、iOS 14.5以降でのマーケティングの課題が重くのしかかります。まず、アプリインストール後のSKAdNetworkのタイマーを有効期限である24時間以上確実に遅延させることは、ユーザーからのシグナルを収集するのに役立つとしても困難を極めます。

ビットを使ってタイマーを延長し、定期的にconversion valueの更新(例えば000001から000011など)をトリガーすることで、コンバージョンの計測期間を伸ばすことはできます。しかし、そのためにはユーザーがアプリに毎日ログインしていなければなりません。ユーザーがアプリを再起動しなかった場合、conversion valueは更新されないため、延長されたタイマーで収集したいと考えていたデータを逃してしまいます。

また、インストール後24時間以内に、長期的な予測を立てるために十分なデータをユーザーから取得するのは困難です。というのも、計測できるタッチポイントが6ビットの値と限られているからです。本当に価値のあるデータに焦点を当て、最初の24時間を最大限活用することが大切です。

シグナル vs ノイズ

SKAdNetworkから付与された6ビットを使用する方法は、主に2つあります。1つ目は「ビットマスキング」というアプローチです。これは、6つのビットの1つ1つをイベントに割り当て、対応するビットが0に設定されているか1に設定されているかによって、そのイベントが発生したかどうかを判断するものです。

AdjustのSKAdNetworkソリューションをとおして、そのコンバージョンイベントを、Adjust管理画面で計測するサブスクリプションイベントにマッピングすることが可能です。

2つ目は、値の範囲を様々なconversion valueに割り当てる方法です。定義した範囲内のどこに当てはまるかによって、ユーザーの「バケット」を作成します。Adjustの高度なconversion value管理システムを利用すると、これらのバケットを定義するためのカスタムスキーマを作成できます。

動画ストリーミングやマッチングアプリにおける最も重要な指標のひとつは、ユーザーエンゲージメントです。そのため、Adjustのconversion valueソリューションを使用して「sessions」というコンディションを設定して最適化する場合もあります。

このコンディション「sessions」から、記録されたセッションの合計数を計測できます。以下の例では、ユーザーが5〜10回のセッションの間にユーザー登録をした場合、conversion value「3」が返されます。

"sessions": { "count_min": 5, "count_max": 10 }

  • count_min(デフォルト:1)– 計測されたセッションの合計数が、指定した数を下回らないこと
  • count_max(デフォルト:無制限)- 計測されたセッションの合計数が、指定した数を超えないこと

モデルの構築

予測型LTVモデルは、アプリ利用を開始した日のユーザー行動から、今後の収益を中期的に予測するものです。このような予測型モデルは、より広範なバケットやカテゴリーに使用するとさらに効果を発揮します。パフォーマンスの定義を広く設け、行動に基づいてユーザーをフィルタリングすることができます。

よって、サブスクリプションアプリの場合は、SKAdNetworkシグナル「trial start(トライアル開始)」を設定して最適化するとよいでしょう。なぜなら、ユーザーのトライアル開始のタイミングは詳細なデータを計測できる期間中に発生する可能性があり、その上、最初の期間内にユーザーによって行われるアクションだからです。

しかし、「trial start(トライアル開始)」のデータポイントだけでは誤った方向に進んでしまう可能性があります。また、IDFAの取得率が低い状況において、トライアル期間中に発生するイベントが把握できなければ「無料トライアル」が収益を生むユーザーのコンバージョンを促していると予測するのはより困難です。

トライアル

この理由から、「trial start」と、そのトライアルのタイプを充実させることのできる関連シグナルを検討するのが良いでしょう。たとえば、ユーザーが「trial start」をトリガーし、初回のconversion valueが割り当てられたとします。そのユーザーがconversion value期間中にトライアルを解約した場合は、conversion valueを更新することができます。これにより、課金する可能性のないユーザーの大半が即時に削除され、「canceled trial(トライアル解約)」という大きなバケットに入ります。これらのユーザーのLTVは、他のユーザーより低くなると予想されます。

また、無料トライアルに申し込みかつ支払い情報を入力したユーザーを計測するのも効果的です。支払い情報を入力したユーザーは、コンバージョンに至る可能性をすでに示しており、さらに長期的な課金ユーザーになるかもしれません。

iOS 14.5以降のマーケティングについてご不明な点がございましたら、担当のカスタマーサクセスマネージャーまたはテクニカルアカウントマネージャーまでお問い合せください。また、Adjustのガイドはこちらからダウンロードいただけます。併せて、iOS 14.5以降のマーケティングに関するリソースセンターもご覧ください。

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