ブログ ファッション業界の未来を形作るモバイルアプリ

ファッション業界の未来を形作るモバイルアプリ

2020年におけるスマートフォンのユーザー数は28億7,000万人に達すると予測され、店舗でショッピングをした場合でも、消費者の64%以上が買い物の下調べをモバイルで行っていることがわかりました。このデータは、モバイルでマーケティングを実施するファッションブランドにとって大きなチャンスであることを示しています。しかし、この業界の競争は激しく、消費者は充実したユーザー体験をモバイルWebやアプリに期待しています。この記事では、現在ファッション市場で採用されているファッションアプリのタイプを紹介し、ファッション業界のマーケターにモバイルアプリの展開をおすすめする理由と、アプリを使ったSNSマーケティング戦略について解説します。

知っておきたい3タイプのファッションアプリ

ファッションブランドはモバイルアプリを介して、ユーザーが商品を購入する場を提供することができます。しかし、消費者がトレンド情報を収集したりオンラインコミュニティを構築したりする方法はこれだけではありません。ここでは、異なるユーザー体験を生み出している3タイプのファッションアプリを紹介します。

  1. ディスカバリー プラットフォーム

ファッションアプリの世界では、「ディスカバリー プラットフォーム」はデザイナーと消費者を結びつけることに重点を置いており、ユーザーが複数のリテイラーの商品を閲覧できるようにします。通常、このタイプのプラットフォームを運営する企業は、消費者がインスピレーションあふれるコンテンツを見つけ、コミュニティとつながる場を提供しています。よって、商品の在庫は抱えていません。

例えば、ShopStyleでは、商品を検索してお気に入りに保存し、在庫状況をチェックすることができます。大手ブランドとの提携に加えて、ShopStyleはインフルエンサーと組み、ビジネスを創出し拡大することを目的としています。

The Huntも人気のある発見プラットフォームアプリで、ユーザーが新しいアイディアを探し、商品を購入することができます。このサイトでは中古アイテムを専門に取り扱っており、購入するたびに出品者へ80%のコミッションが支払われます。

  1. パーソナル ショッピング アプリ

個人に合わせたショッピングサービスをモバイルで提供するアプリです。これらのアプリが上記のディスカバリー プラットフォーム アプリと異なるのは、ユーザーの嗜好に合わせた商品を紹介する点です。例えば、Lookieroではスタイリストがユーザーのために5つのアイテムを提案します。その後、ユーザーは自宅で試着をし、購入したい商品だけをキープして不要なアイテムを返却できます。

  1. ユニバーサル ショッピングカート アプリ

ユーザーが複数の業者の商品を閲覧し、1つのカートに追加し、一括払いできるアプリです。各ショップの在庫状況を同期して、ユーザーが商品を確実に購入できることが大切です。このカテゴリーで最も有名なのはLystで、数千ものオンラインファッションストアで選んだ複数の商品を、1箇所でまとめて購入することができます。ユーザーがいろんなサイトで商品を閲覧している間にカートを放棄してしまう確率を低くします。

ファッションブランドにモバイルアプリが必要な理由

ファッションブランドがモバイルアプリ開発に投資するべき重要な理由がいくつかあります。ここでは、競合との差別化にアプリがどう役立つのかを紹介します。

モバイルアプリ vs モバイルWeb

eMarketerの調査によると、Amazon商品のユーザー閲覧時間の85%がアプリ内で発生しています。正確な割合はブランドによって異なりますが、このデータはユーザーがモバイルWebやデスクトップに加えてモバイルアプリでショッピングをしたがっていることを示しています。また、より若い世代のユーザーとつながることも重要です。実際に、ミレニアル世代の61%はショッピングアプリをダウンロードしており、58%がモバイルWebではなくアプリで購入したいと考えています。

モバイルアプリがモバイルWebよりも優れている点はそれだけではありません。

  • アプリ内メッセージ:ユーザーとコミュニケーションを図り、ファネルの奥に誘導するための機能の1つです。メッセージの種類はさまざまで、カートに商品が追加されたままになっていることを知らせるものや、ニュースレターに関する通知などがあります。アプリ内メッセージを最適化することでユーザー体験が改善され、継続率が向上します。
  • Push通知:アプリがインストールされた後にユーザーとエンゲージする方法として、Push通知があります。アプリ内メッセージとは異なり、ユーザーはアプリを開かなくてもPush通知を受信することができます。ユーザーが設定でPush通知をOFFにしていない限り、そのメッセージはデバイスのホーム画面に表示されます。

ブランディングを推進

ファッションブランドは自社アプリを展開することで、最新コレクションや人気商品の情報をユーザーに提供し、ブランディングの価値を向上させることができます。顧客のロイヤリティを獲得し、ブランドイメージの認知度を高めるための方法として、以下のような例が挙げられます。

  • ユーザー体験をパーソナル化:企業がユーザー一人ひとりを大切にしていることを感じてもらうための有効な方法です。ある調査によると、顧客の80%がパーソナル化されたユーザー体験を提供された場合に商品を購入をする傾向があり、米国のマーケターの88%が、アプリパフォーマンスの改善が数値として確認できたと報告しています。アプリをパーソナル化させる例として、ユーザーを名前で呼ぶ、過去の閲覧履歴に基づいてコンテンツを表示する、などがあります。
  • ロイヤルユーザーにインセンティブを付与する:高いロイヤリティを示す顧客に感謝の気持ちを伝えるには、何かしらのお返しをするのが一番です。その中でも割引オファーは、最も簡単で効果的なインセンティブです。これで売上を伸ばし顧客を維持するという、双方にとってwin-winな状況を作り出せます。
  • ユーザーレビューに対応:ユーザーの意見を参考にモバイルアプリを改善することで、より便利にアプリを利用してもらえるだけではなく、ユーザーを大切にするブランドの気持ちが伝わります。改善点としては、トラブルシューティングの対応から特定の商品をインベントリに追加するなど、さまざまなものがあります。例えば、ユニバーサルショッピングカートを提供するアプリには、特定のブランドを追加して欲しいというリクエストが寄せられる場合があります。

ターゲット市場にリーチする

データ分析

モバイルアプリは、現状のターゲット市場にリーチするためだけではなく、ニッチな市場の特定やターゲティングにも活用できます。アプリから取得する膨大なデータを効果的に分析して、消費トレンドを見極めて潜在顧客にリーチし、新たな市場を開拓できるかもしれません。

広告によるユーザー獲得戦略

モバイルアプリを開発したファッションブランドは、アプリ内広告によりユーザー獲得を実施し、オーディエンスを構築できます。アプリのパフォーマンスデータを収集することで、マーケティングキャンペーンから傾向を把握し、価値をもたらすユーザーにリーチするターゲティング施策を展開すると効果的です。コミュニティベースのアプリの場合、ユーザーアクティビティやコンテンツを増加させる取り組みも可能です。

アプリユーザーの獲得戦略には、正確なアトリビューションレポートと、モバイル不正に対する十分な防止機能を備えることが必須です。レポートは、広告のパフォーマンス、オーガニック流入の割合、ユーザーがコンバージョンするまでの時間など、重要なインサイトを提供します。ユーザー獲得のパフォーマンスを最適化する方法についてより詳しく知るには、Adjustのガイドをご覧下さい。

モバイルアプリ向けのソーシャルメディアマーケティング戦略を構築

平均的なユーザーは、毎日ソーシャルメディアに142分を費やしており、Facebookだけでも25億人の月間アクティブユーザーが存在します。言うまでもなく、ソーシャルメディアはモバイルアプリマーケティングの不可欠な部分となっており、あらゆるブランドはそれを活用しなければなりません。さらに、ファッションモバイルアプリには、視覚的に刺激的で魅力的なコンテンツという利点があります。ここでは、ソーシャルメディアを活用したマーケティング施策の例を紹介します。

ソーシャルメディアとの連携

ソーシャルメディア戦略の鍵は、ユーザーがモバイルアプリのコンテンツをソーシャルメディアで共有できる方法を検討することです。例えば、発見プラットフォームアプリでユーザーが最も欲しいアイテムをInstagramで共有して欲しい場合、ユーザーが可能な限り少ないクリック数でこのアクションを実行できるようにしなければなりません。同様に、メルカリのようなCtoCプラットフォームの場合、販売者がソーシャルメディアのオーディエンスにも簡単にリーチできるようにする必要があります。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングは、ターゲットとなるオーディエンスにリーチできる個人と連携して実施します。調査によると、今年、インフルエンサーマーケティング予算が平均65%増加し、17%の企業が、インフルエンサーへのマーケティング予算を半分以上増やすことを計画しています。リターンが非常に高いことが予測されるため、このタイプのマーケティング策を是非検討したいものです。以下に、その具体的な施策方法をご紹介します。

  • 無料サンプル:インフルエンサーに商品のレビューを共有してもらうのは、簡単ながらも効果的なマーケティング手法です。インフルエンサーがどんな言葉で商品を伝えるかはコントロールしにくいですが、ターゲットオーディエンスの注目を集めるためのスマートで費用対効果の高い方法です。
  • プロダクトプレイスメント:オーディエンスに商品を確実に知ってもらうために、インフルエンサーと有料契約を結ぶこともできます。この方法はブランドの認知度を高め、ターゲット市場にアピールするのに効果的です。
  • ルックブック:インフルエンサーが宣伝に使用するアプリを使ってルックブック(商品カタログ)を作成し、それをソーシャルメディアで共有する方法です。オーディエンスはインフルエンサーのルックブックを見るために、アプリ内やブログにアクセスします。
  • レビュー動画:インフルエンサーにより詳しく商品を紹介して欲しい場合、料金を支払って商品のレビュー動画を載せるように依頼できます。これは、商品がいかに優れているかを伝えるのに効果的な方法です。例えば、持続可能なファッションブランドがターゲットオーディエンスにメッセージを伝えたいと考える場合、持続可能なファッションを提唱することで知られているインフルエンサーを起用するのが最適です。

ソーシャルメディアにおけるコンテンツ戦略

ソーシャルメディアでブランドの認知度を高めるためには、定期的にコンテンツを作成しなければなりません。また、ブランドストーリーを明確に伝えるブログサイトが必要です。これは、企業理念を紹介するのに効果的な方法です。例えば、ShopStyleはおしゃれに気を使って自宅勤務をするためのコンテンツを共有しています。

また、ブランドロイヤリティへのインセンティブを高めるため、ソーシャルメディア戦略にユーザーが生成したコンテンツを含める手法が効果的です。特に、オーディエンスと信頼関係を築くのに有効で、顧客の90%がブランドをサポートする決め手となるのは信頼性だと答えています。

モバイルアプリを展開することで、ファッションブランドはグローバルなトレンドを収益化する機会を得るだけでなく、ターゲットオーディエンスにリーチするさまざまな施策を行えるようになります。さらに、顧客のユーザー体験が最適化され、ブランドへのロイヤリティが高まります。ユーザーがモバイルWebとモバイルアプリの両方を使用する場合でも、シームレスで合理化されたユーザージャーニーを構築することが大切です。モバイルマーケティングについてより詳しく知るには、「2020年のソーシャルコマーストレンド:ユーザーファネルを合理化し売上を増加させる方法」(英語)および「アプリのリターゲティング予算を賢く使う方法」(英語)をご覧下さい。

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