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Conversion valueを活用:AdjustのSKAdNetworkソリューション

AppleのSKAdNetworkでマーケティングを成功させるには、conversion value(コンバージョン値)のメカニズムと、それを活かした戦略を構築する方法を把握することが必要です。Conversion valueは、キャンペーンの計測・最適化のために、アプリ開発者が(ユーザーのインストール後のイベントに基づいて)獲得済みのユーザーを評価する方法です。Conversion valueはユーザーがアプリ内で行うアクションを表したものですが、SKAdNetworkから受け取ったすべてのデータは暗号化され、集計された後に共有されるため、粒度が細かいユーザーレベルのデータは提供されません。

Conversion valueの仕組み

SKAdNetworkは、24時間のタイマーとともに下流の指標の6ビットで構成されたスペースを提供します。これは0〜63の間の数字となります(またはバイナリーの000000〜111111の間)。このconversion valueは開発者により設定され、アプリ開発者がユーザーの実際の価値を判断をするためのイベントや一連のイベントなどの特徴を表しています。6ビットのON/OFFを切り替えることで、合計64の設定可能なconversion valueを使用することができます。また、これらのビットをどのように使用するか、どの組み合わせが最適か、何を計測するかは開発者が決定します。

Conversion valueが更新されるたびに、タイマーの期間はさらに24時間延長されます。Conversion value期間の有効期限が切れると、次のアトリビューションのカウントダウンが開始されます。この期間(最大24時間)内に、SKAdNetworkはランダムにアトリビューションデータを返します。 Conversion valueを含むこのデータがAppleに受信されると、SKAdNetworkポストバックでAppleによりパッケージ化され、ネットワークに送り返されます。iOS 15のリリース以降は、開発者がアプリの設定にエンドポイントを追加してコピーを受け取るというオプションも選べるようになりました。

Conversion valueに加えて、ポストバックには、インストールまたは再インストールの発生に関する匿名化されたレベル情報、それがインプレッションかクリックベースかの情報、ソースアプリID(通常ネットワークによって非表示にされている)、キャンペーンIDが含まれます。キャンペーンIDは、インプレッション、クリック、コストなどのキャンペーン指標にconversion valueを紐付けるために使用されます。ポストバックは、ユーザーがATTにオプトインしているかどうかに関わらず受信されます。タイマーがランダムでデータが匿名化されているため、データを特定のデバイスに紐付けることはできません。

高度に最適化されたconversion value戦略を構築することが不可欠なのはこのためです。

では、Adjustがクライアントに提供している2つのソリューションを見ていきましょう。

ソリューション1:6つのコンバーションイベント

このソリューションは、最大6つの特定のアプリ内イベントをそれぞれ同時に計測することを可能にします。これにより、イベントの種類や組み合わせに関わらず、6つのイベントのうちどれがトリガーされたか、またはされていないかを計測できます。

6ビットの情報が利用できるこのアプローチでは、各ビットがスイッチとして扱われます。0はスイッチがOFFであることを、1はONであることを示します。対応するビットが有効化されたときに、イベントが発生したことがわかります。

Conversion valueの更新をトリガーするイベントのうちの1つをユーザーが完了すると、Adjust SDKはこれをAppleに送信します。スイッチがどの状態にあるかによって、6つのイベントのうちconversion value期間中にユーザーがどれを完了したかを確認できます。

SKAdNetworkコンバージョンとして計測したいイベントをAdjust管理画面で直接選択することで、クライアントは、アプリでどのイベントがconversion valueの更新をトリガーするかを設定できます。Adjustがデータを受け取ったら、関連するイベント指標に基づいてそれを解凍します。これによりマーケターは、レポートもしくはローデータでキャンペーンごとの各イベントのパフォーマンスを確認できるようになります。すでに計測しているイベントがあり、SKAdNetworkでも引き続き計測したい場合は、簡単に設定することが可能です。

  • その他の設定(All Settings)> iOS 14以降の設定(iOS 14 Support)> SKAdNetwork > CONVERSION VALUEの管理(Manage SKAdNetwork Conversion Values)の順に移動します。
  • ここでは、conversion value計測のON/OFFを設定し、6つの任意イベントを6つのビットにそれぞれマッピングできます。

ソリューション2:アドバンストconversion valueスキーマ

しかし、6つのイベントでは十分でない場合や、質問にYES/NOで答えて設定するだけでは必要なソリューションが得られない場合があります。このような場合は、それぞれのconversion valueシナリオに合わせて、使用可能な63のビットをすべて使用できます。アドバンストconversion valueスキーマでは、以下のような行動を含むイベント範囲または値の計測が可能です。

  • イベント
  • セッション
  • アプリ内収益
  • 広告収益

定義されたスキーマを使用することで、さまざまなアプリ内イベントのカウントを記録できるため、ユーザーが2回目に購入したとき、5回目にログインしたとき、または3回目の広告インプレッションなどのタイミングでconversion valueの更新をトリガーできます。また、範囲に基づいて値の更新をトリガーすることもできるため、購入収益の範囲を5〜10ドルに設定し、カウントがこの範囲に達したらconversion valueを更新するといったことも可能です。

アドバンストconversion valueスキーマで最も重要なのは、複数のイベントを組み合わせて、1つのconversion valueの一連のイベントに関するインサイトを得られるということです。特定のユーザージャーニーを特定の値にエンコードすることで、より複雑なユーザー行動のマッピングと計測が可能になります。また、Adjustは単一のconversion valueレベルでさまざまな計測タイプを提供しています。これにより、一般的に知られているconversion valueモデルを構築するだけでなく、アプリのニーズやユーザーのインストール後の行動に合わせて、非常に高度な設定を行うことができます。

Conversion valueは上方にしか修正できないため、ファネルの下流にあるイベントが大きいconversion valueを持つように留意してください。

Adjustのクライアントの多くは、最低でもある程度のエンゲージメントが期待できるユーザーをもたらすインストールを特定するために、「価値の低い」ユーザーエンゲージメントイベントの計測から始めています。その後、ビジネスモデルやカテゴリーに応じて特定の収益額や、マーケットプレイスアプリで商品を売る側か買う側かなどの行動に紐付けられたグループにユーザーをセグメント化します。

Adjustのレポートでは、このデータは統一されたビューの一部として表示されます。SKAdNetworkとデバイスレベルの指標を並べて表示して、全体像を把握することができるのです。

iOS 14.5以降の変化に対応しながら、Adjustはお客様のマーケティング活動をサポートしています。最新情報は、Adjustのブログでご確認ください。Adjustでconversion valueを活用する方法を詳しく知りたい場合は、こちらからお問い合せください

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