ブログ マッチングアプリのためのマーケティング戦略

マッチングアプリのためのマーケティング戦略

オンラインマッチングサービスは、過去10年間で最も収益の多いアプリカテゴリーのひとつになりました。Adjustが実施した「Global App Trends Report」の調査によると、その成長の速さは、ゲームアプリと配車・タクシーアプリに続きます。また、マッチングアプリの世界市場が2024年までに84億ドルを超えると予測する調査もあります。

このようにマッチングアプリには大きな需要がありますが、サービスを提供するスタートアップの90%以上が失敗しています。そのため、アプリを着実にマーケティングするための仕組みを構築し、ユーザーにアプリの楽しみ方や個々のニーズに対応する機能をアピールすることが重要です。この記事では、マッチングアプリのマーケティング戦略として、最初にするべきことやオンラインでの存在感の高め方、有料広告によるユーザー獲得方法や効果的なマーケティングについて説明します。

マッチングアプリのマーケティング戦略:最初にすべきこと

ユーザーは、アクティブユーザーのいないマッチングアプリを利用しません。そのため、オーディエンスがアプリを起動した瞬間からユーザー生成コンテンツに触れてもらうことが不可欠です。ロイヤルユーザーのいるアクティブなコミュニティがまだ存在しない新しいアプリをリリースしようとしている開発者にとっては非常に難しいことですが、ローンチ前にアプリの勢いを高めておくことが重要です。

ニッチなターゲットを見つけてメッセージを定義する

マッチング市場はTinder、Bumble、Grindrなどの大手アプリが独占しているものの、ニッチなターゲットを見つけてロイヤリティが高いコミュニティを作るチャンスはたくさんあります。コミュニティを自然に成長させるにはターゲットオーディエンスを定義することが不可欠であり、アプリの価値を高めるのにも効果的です。

アプリ独自のセールスポイントとアプリを必要とするユーザー像を定義したら、潜在的なユーザーにどうビジョンを伝えるかを考える必要があります。例えば、The Leagueというマッチングアプリは「エリート層と出会って恋愛する」という目的のユーザーをターゲットにしています。ターゲットオーディエンスにアプリを信頼して利用してもらうために、ユーザー入会プロセスでは入会資格の証明が求められます。The LeagueのWebサイトには次のように書かれています。「高度なスクリーニングおよびモニタリングシステムにより、長く続く関係を求めるエリートユーザーのコミュニティをバランスのとれた状態に保つことができます」。The Leagueは自社のコミュニティをエリートグループと位置付け、類似するユーザーにアピールして入会を促しています。さらに同社は、学歴やキャリアが似ているユーザーとの出会いを求める上で生じる問題にも対応しています。「LinkedInで本人証明をすることでプライバシーが守られ、同じく本人証明をしたビジネス上の知り合いや同僚をブロックできます」

これに対してBristlrは、「ヒゲのある人と、ヒゲを撫でたい人をつなぐ」ためのニッチなマッチングアプリで、よりカジュアルな出会いを提供しています。

マッチングアプリマーケティング:Webサイトからのオーガニックトラフィック

マッチングは多くの人が関心を持っているテーマであるため、公式ウェブサイトでプロモーションを行うのが効果的です。ランディングページではサービスのビジョンを示し、ローンチ前なら特にユーザー登録フォームを設けることが重要です。こうすることで、アプリに関心を持っているユーザーにリリース情報やその他の最新情報を届けることができます。さらにこのアプローチにより、ロイヤリティの高いコミュニティを事前に作っておくことができます。

また、Webサイトのブログを定期的に更新するのもオンラインマッチングへのユーザーの関心を集めるのに効果的で、ユーザーをアプリに取り込むチャンスが生まれます。以下に、オンラインマッチングサービスを宣伝するのに最適なブログの書き方と4つの例を紹介します。

1. マッチングに対する考え方のニュアンスを細かく伝える

ブログはアプリが提供するサービスがマッチング市場でどの位置付けになるかを伝えるのに最適なスペースです。例えばOkCupidは、ユーザーがプロフィールに任意の代名詞を追加できる機能をブログ記事で発表しました。この記事には次のように書かれています。「OkCupidは、LGBTQのユーザーが自分が呼ばれたい代名詞をプロフィール欄で共有できる、最初で唯一のマッチングアプリです」これにより、新機能をユーザーに伝えるだけでなく、包括性を重視するというブランドの考え方もアピールできます。同記事は、LGBTQの人々に対する理解と受け入れを進める取り組みをしているGLAADとのコラボレーションに関するストーリーも紹介しています。

2. SEO対策コンテンツを作成する

マッチングの文化においては、マッチングアプリが検索エンジンの上位にランクするためのチャンスがたくさんあり、企業は人々の関心をオーガニックトラフィックへとつなげることができます。例えばBumbleは、ブログ「The Buzz」でゴースティングガイドを作成し、「ゴースティング」で検索するとこの記事が上位に表示されます。これはブランド認知を向上させるためのコスト効率のいい方法です。

3. ソーシャルメディアで話題になるコンテンツを作成する

ブログは複数のソーシャルメディアチャネルで共有され、話題になるコンテンツを作成するチャンスでもあります。例えば、OkCupidは「50%の人が同僚と一線を超えることを想像したことがある」、「ユーザーのプロフィールに『ジョージ・クルーニー』が登場した回数」など、人々の注目を引く数字を使ったデータを紹介しています。

4. ユーザーのサクセスストーリーを共有する

ランディングページとブログの両方に共通して重要なのは、マッチングアプリを利用したユーザーのサクセスストーリーを紹介することです。ユーザーは、他のユーザーの体験談を知りたがっており、実際にマッチングが成立したカップルを紹介することで説得力が増します。例えばマッチングアプリのMatch.comは、ユーザーの声を紹介するページに体験談を載せています。このページでは、アプリを利用して出会った160万組のカップルについて、お互いが惹かれ合ったポイントや将来に向けた見通しを詳しく紹介しています。ここで注意したいのは、紹介するストーリーのタイプをアプリ独自の売り込みポイントに合わせる必要があることです。

アプリストア最適化(ASO)

ASOも競合をリードするのに役立つ重要な手法です。市場が飽和する中、マッチングアプリはASOを使ってサービスの価値を証明し、独自の売り込みポイントを伝える必要があります。さらに、質の高いASOはオーガニックインストールを促進し、最も高い価値をもたらすユーザーをアプリに取り込むことができます。

以下は、ASOを実施するにあたっての5つの重要点です。

  • アプリ名にキーワード(マッチングを連想させるもの、アプリ独自の特徴など)を含める
  • キーワードをアプリの説明文に加える
  • コンテンツをローカライズして最大限の成果を出す
  • アプリのメインカテゴリーの他にサブカテゴリーを設定し、より多くのユーザーにリーチする
  • スクリーンショットやユーザーに役立つ画像を含め、オーガニックインストールを引き付ける

さらに、アプリに満足しているユーザーにアプリストアでレビューを書いてもらうことで、他のユーザーがアプリをインストールするきっかけを増やすことができます。例えば、特定の人数とのマッチングが成立した時にアプリを評価してもらうプロンプトを表示することで、最もアクティブなユーザーにアプリのレビューを書いてもらえます。

有料広告によるユーザー獲得:最も高い価値をもたらすユーザーを特定する

有料広告によるユーザー獲得は、マッチングアプリのマーケティングを成功させるために欠かせない要素です。これによりターゲットオーディエンスにリーチし、最も高い価値をもたらすユーザーを特定して流入元のチャネルを知ることができます。ここで役立つのがアプリ計測ツールです。正しいインサイトを得ることで、ユーザーの行動パターンを把握してキャンペーンを最適化し、マーケティングを長期にわたって成功させることができます。例えばAdjustのオーディエンスビルダーは、Adjustのデータを使ってオーディエンスをセグメント分けすることができる機能です。これにより類似オーディエンスを作成し、より優れたマーケティングの成果を出すことができます。Kongregate マーケティング・広告マネタイゼーション VPのジェフ・グリアン氏は、オーディエンスビルダーの主なメリットは、高い価値をもたらすことが分かっているユーザーに対して広告を表示できることだと述べています。オーディエンスビルダーの詳細については、Adjustの製品ページをご覧ください。

マッチングアプリのマーケティングを成功させるための4つの効果的な方法

  1. アプリにゲーミフィケーションを取り入れる

    ゲーミフィケーションによってマッチングアプリを改善する方法を検討していないのであれば、ユーザーを保持してエクスペリエンスを向上させるための根本的な方法を見逃していることになります。ゲーミフィケーションデザインの第一人者であるユーカイ・チョウ(Yu-kai Chou)氏は、自身のTEDxトークにおいてゲーミフィケーションという用語を「遊びの力を活用したもの」と説明しており、マッチングアプリにゲームの要素を取り入れるべき理由を的確に示しています。ゲーミフィケーションがマッチング市場において特に効果的なのは、マッチングアプリはゲームのようにユーザーが楽しむものだからです。
    どうしたらアプリが競合との差をつけ、より楽しく簡単に使えるようになるかを理解することで、どの部分にゲーミフィケーションを取り入れるかが分かります。例えば、チャットでGIF動画や絵文字を使えるようにする、といった簡単なことでも効果を発揮します。ゲーミフィケーションが必要な機能に関するユーザーの声に耳を傾け、より楽しいアプリエクスペリエンスを提供しましょう。

  2. ユーザー生成コンテンツを共有する

    ユーザー生成コンテンツは、オーディエンスが信頼できると感じる方法でメッセージを伝えるのに効果的です。その高い信頼性により、YouTubeのユーザー生成動画はブランドが生成したコンテンツに比べて10倍の視聴数を獲得しており、45%の人がブランドの宣伝が多すぎるとフォローを外すというデータがあります。非常に良い例を示しているのがTinderのTwitterアカウントで、ユーザー生成コンテンツを活用してディスカッションを促し、潜在的なユーザーの注目を集めています。

  1. ソーシャルネットワーク機能を活用する

    マッチングアプリはソーシャルに利用されるようにデザインされているため、ソーシャルネットワーク機能を埋め込むことでそのメリットを得られます。例えば、TinderはFacebookと連携し、ユーザーがFacebookアカウントで簡単にユーザー登録できるようにしています。ソーシャルメディアのAPIを賢く利用することで、ユーザーがすでに慣れ親しんでいる機能を活用することができます。

  2. マッチングへのメディアの関心を活用する

    マッチングアプリ開発者は、さまざまなメディアが話題にするトピックをマーケティングしているという点で幸運だと言えます。マッチングアプリにとってユーザーの口コミは非常に重要で、メディアでの認知向上は決して逃してはならないチャンスです。このトピックは、モバイルアプリマーケターのカンファレンスであるMobile Spreeでも大きく取り上げられました。Digの共同創業者、レイ・アイザックソン(Leigh Isaacson)氏とケイシー・アイザックソン(Casey Isaacson)氏は、メディアでアプリのニュースを無料で共有する方法についてスピーチをしました。

Digは「犬好きのためのマッチングアプリ」で、犬が好きなユーザー同士がつながるプラットフォームです。元調査報道記者のアイザックソン氏は、メディア業界の知識を活かしてコストを抑えた方法でDigの宣伝を行いました。Mobile Spreeでのスピーチにおいて、同氏は地元ニュースメディアでアプリを宣伝するチャンスについて次のように話しました。「ニュース記事でアプリをアピールしたいと考えているなら、地元ニュースが持つ力を軽視してはなりません。その地に根ざしたメディアは多くのつながりを持っており、アプリに関する記事はたちまち話題になります」さらに、同氏はニュース記事とビジネスピッチの違いにも触れています。「ビジネスを宣伝するだけではなく、ニュースとなる価値を提供しなければなりません」つまり、記事の内容はタイムリーかつニュースのオーディエンスに適したものである必要があります。アイザックソン氏のスピーチ内容をより詳しく知りたい場合は、こちらの動画をご覧ください。

Adjustがマッチングアプリのマーケティングにどうお役に立てるかについては、米国でマッチングアプリが急成長している理由(英語)、ソーシャルメディアマーケティング戦略を発展させる方法(英語)、およびABテストについて知っておくべきすべてのこと(英語)をご覧ください。また、Adjustが提供するモバイルアプリアトリビューションおよびアナリティクスの詳細についても併せてご覧ください。

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