ブログ 愛の日を盛り上げる:バレンタインデーに利用が急増するアプリ

愛の日を盛り上げる:バレンタインデーに利用が急増するアプリ

今年もバレンタインデーが間近に迫り、店頭にはチョコレートやギフトが並んでいます。バレンタインデーは消費活動の多い世界的にも大規模な商業イベントです。2023年のバレンタインデーには、米国の消費者だけでプレゼントの支出額が259億ドルに上り、過去2番目に多い金額を記録した年となりました。こうした支出額の増加からも、バレンタインというイベントがモバイルマーケターにとってアプリを効果的に成長させることができる貴重な機会であることが分かります。

バレンタインデーがユーザーエンゲージメントにどのような影響を与えるのかを理解すると、この変動を活用して収益化の可能性を戦略的に強化できることとなり、バレンタインのシーズナリティを利用して利益を生み出すことができます。この記事では2023年のバレンタインデーにおける傾向を詳しく分析し、マッチングアプリの利用増加から消費者によるバレンタインデー直前のEコマースの利用額の急増に至るまで、モバイルアプリの利用について詳しく見ていきます。さらに、モバイルマーケターが2024年のバレンタインデーを最大限に活用できるように戦略的なヒントもご紹介いたします。

バレンタインデー直前にアプリのインストール数が増加

2023年、バレンタインデーが数日後に迫ったとき、マッチングアプリのインストール数が急激に増加しました。これは、バレンタインデーに一緒に過ごす相手を探すために、より多くのユーザーがアプリを利用したためだと考えられます。バレンタインデーへの期待を反映するように、アプリインストール数が2月11日に同月の1日あたりの平均値と比較して1%増加しました。2月12日にはこの傾向がさらに強まってインストール数が一気に8%へと増加し、バレンタインデーというイベントが近づくにつれ、人々が出会いを求めて積極的にアプリを使っていることが分かります。

同様に、ソーシャルネットワーキングアプリもバレンタインデーの勢いに乗るように、ユーザーの利用が増加しています。SNSアプリのインストール数は、同月の1日あたりの平均値に比べて2月11日には6%、2月12日には4%の増加が見られました。友人や家族との連絡が増加し、イベントを開催したりバレンタインデーに関する出来事をシェアしたいというユーザーの気持ちによるものだと見られます。

フード&ドリンクアプリのインストール数がバレンタインデー直前に増す

2023年のバレンタインデー目前に、フード&ドリンクアプリの人気が大きく上昇しました。フード&ドリンクアプリ全体として、同月の1日あたりの平均値と比較し、インストール数が2月11日には14%増、12日は11%増をそれぞれ記録しています。バレンタインデー当日にもこの傾向は続き、9%増となりました。アプリ利用におけるこのような増加は、大切な人と時間を共有する消費者の嗜好においての変化と、おいしいものを手軽に楽しめる利便性とが組み合わさった結果だと考えられます。

フードデリバリーアプリだけで見るとインストール数は2月11日に10%、12日に9%、バレンタインデー当日の14日には4%増加しました。これは、人々が混雑したレストランを避けて、自宅でくつろぎながら食事をしたいという欲求が高まったことを反映していると見られます。他にもレシピアプリのインストール数が、バレンタインデー当日の伸びは2%とわずかながらも、2月11日には22%、12日には30%とそれぞれ顕著な増加を見せました。この数字からも、バレンタインデーを祝うために心のこもったおもてなしとして手料理を振る舞う人が多くいたことが分かります。

レストラン予約アプリにも大幅な増加があり、2月11日には49%増、2月12日には12%増、ピークであるバレンタインデー当日には2月の1日あたりの平均値を106%上回りました。このインストール数の急増は、自宅での料理や食事を楽しむことを選ぶ人も多い一方で、バレンタインデーの定番ともいえるレストランでの外食デートが依然として人気が高いことを示しています。

バレンタインデー当日にSNSアプリのエンゲージメントが急増

バレンタインデーにSNSアプリにおけるユーザーエンゲージメントが大幅に上昇し、セッション数が同月の1日あたりの平均値と比較して9%増加しました。このことから、ユーザーがオンラインで人々とつながったりバレンタインデーの出来事をシェアしたりと、デジタルプラットフォーム上で愛の日を祝いたがったことが分かります。

また、マッチングアプリでのセッション数も1%増加とわずかに上昇しました。おそらくバレンタインデーというロマンチックなムードに後押しされて、マッチングアプリでいつもより多くの写真をスワイプしたり積極的な会話やマッチする相手を探したというユーザーの行動が見られます。

コミュニケーションアプリも顕著な上昇傾向を見せ、セッション数が同月の1日あたりの平均値を10%上回るなど、バレンタインデーに近しい人に連絡することへの関心が高まったことが反映されています。つまり、大切な人とバレンタインデーを祝うためにメッセージや電話で連絡を取り合ったり食事などの予定を立てるためにアプリが使用されたということです。

一方、マッチングアプリでのセッション数は1%増加とわずかな上昇しか見せませんでした。

バレンタインデー当日にフードアプリの利用が増加

フード&ドリンクアプリにおいて、バレンタインデーのロマンチックなムードに乗るようにユーザーエンゲージメントも大幅に増加しました。このカテゴリーでアプリのセッション数を見てみると、同月の1日あたりの平均値と比べると2月14日は6%増となりました。サブカテゴリーのフードデリバリーに絞ると、アプリのセッション数はバレンタインデー当日に4%増加しており、自宅でレストランの味を楽しみたいという消費者トレンドが反映されています。

また、バレンタインデーに手料理をふるまうためにレシピアプリを利用する消費者が増えたことを受けて、レシピアプリのセッション数も17%増と大幅に伸びています。

さらにはレストラン予約アプリのセッション数も、45%増と劇的に増加しました。準備の手間を省き、レストランというバレンタインデーらしいおしゃれな雰囲気が漂う特別な空間で食事を楽しみたいと考えた結果として、直前の予約が急増したことを示しています。

2023年バレンタインデー当日にユーザーのアプリ内滞在時間が増加

アプリのインストール数とセッション数が確実に増加したことに加えて、殊にお得情報アプリのチェックにユーザーがより多くの時間を費やしています。アプリ内滞在時間は、2022年の6.38分から2023年は6.7分に上昇しており、消費者がプレゼントを選ぶのにより手間と時間を掛けていることが見てとれます。

最も大きな変化が見られたのはフード&ドリンクアプリで、アプリ内滞在時間は前年比で28.92分から35.59分に増加しました。より詳しいアプリ内滞在時間の増加率は、フードデリバリーアプリが15.2分から16.78分に、レシピアプリが13.29分から14.52分に増加していました。

SNSアプリも18.22分から18.43分とわずかに上昇しました。些細な増加ながらも、バレンタインデーという特別な日に人と人とがつながるということにおいてアプリが役割を果たしているということを示しています。

2024年バレンタインデーに向けた効果的なモバイルマーケティング戦略を構築する方法

バレンタインデーは、モバイルマーケターがアプリユーザーとエンゲージして投資利益率(ROI)を最大化するための絶好の機会です。そのためには、幅広いユーザー層にアピールできる多様で革新的な戦略を活用することが鍵となります。2024年のバレンタインデーのキャンペーンを最適化できるように優れた戦略を紹介します。

  • ターゲット層をカップル以外にも広げる: バレンタインデーはカップルだけのものではなく、多くの人々が友人や家族、さらにはペットにもプレゼントを贈ったりします。シングルの人やペットを飼っている人など、アプリユーザーにターゲット層を特定してセグメント化し、それに合わせてキャンペーンを調整しましょう。各ターゲットユーザーの心に響くように、ABテスト(英語)を通してアプリ内の表示メッセージを強化するのがお勧めです。

  • 魅力的なオファーを提供する: バレンタインデーのキャンペーンを成功させるには、多くの場合、興味を引く割引やプロモーションを活用するのが効果的です。長期的なマーケティング目標に沿ってユーザー獲得(UA)を促進するオファーを打ち出しましょう。オファーのプロモーションにはメール配信やSNSなどのさまざまなチャネルが活用できます。

  • バレンタインをテーマにしたプッシュ通知を送信するプッシュ通知を活用してギフト選びやレシピの検索、レストランの予約など、「当日までに○○をしなくては」という気持ちを掻き立て、バレンタインデーに向けたワクワク感でユーザーの気分を盛り上げましょう。バレンタインデーらしいデザインや大切な人への贈り物の購買に繋がるリマインダーなどを取り入れるのも効果的です。

  • ソーシャルメディアでエンゲージメントを高める: SNSでアプリや割引、特典などを宣伝しましょう。バレンタインデーをテーマにした気持ちが弾むような投稿をすることで、フォロワーをアプリ限定のオファーに誘導することができます。

  • メールマーケティングを活用する: パーソナライズされたEメールマーケティング(英語)によって、既存ユーザーに限定セールの情報を案内したり、アプリをアンインストールしたユーザーに対してリエンゲージメントを図ることができます。

  • インフルエンサーとコラボレーションする: インフルエンサーとコラボレーションすることでユーザーの信頼を得てリーチを拡大することができます。インフルエンサーにプレミアム機能や製品を無料で試してもらい、その使い心地をフォロワーに紹介してもらって拡散に繋げましょう。

  • バレンタインデー定番の要素を取り入れる: バレンタインデーならではのイラストや色のトーンなど、馴染みのあるデザインも効果があるでしょう。定番のアプローチがオーディエンスの心に響くことがあります。

  • ブランドと連携してリーチを広げる: 他業種のブランドと連携することで、お互いが持つ異なるオーディエンスにリーチすることができます。これは相乗効果のあるマーケティング施策を生み出す効果的な方法です。

  • キャンペーンの成果を必ず計測する: アプリマーケティングのキャンペーンの成果を計測するには、主要な指標をしっかりと確認することが不可欠です。指標は例えば、リーチやUAの効果を反映するインストール数継続率、人気の機能が浮かび上がるアプリ内滞在時間や使用頻度等のユーザーエンゲージメント指標、購入やサブスクリプション等のユーザー行動をモニタリングするアプリ内コンバージョン率などです。これらを組み合わせることにより、広範囲、またはバレンタインデーなどの特定のキャンペーンに絞ったりして、アプリのパフォーマンスを包括的に把握することができます。つまり、ガイドに沿って的を絞った改善を行い、戦略的な意思決定を促進することが可能となります。

    戦略の成果を計測する方法については、Adjustのモバイルアトリビューションソリューション次世代計測をご覧いただき、ぜひデモにお申し込みください

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