ブログ iOS 14.5以降のマーケティング:今日までの経緯を振り返って

はじめに

Appleが世界開発者会議(WWDC)で初めてiOS 14のリリースを発表したのが2020年6月、公開されたのは2021年9月16日でした。それから2021年4月のiOS 14.5のリリースにかけて、モバイルマーケティング業界は大きく変化し、ユーザープライバシーの取り扱いとモバイル広告エコシステム自体へのアプローチの見直しが求められました。

Adjustはこうした変更点の最前線に立ち、Appleやパートナー、広告主と緊密に連携して、ポストIDFAの世界への移行が可能な限りシームレスになるよう取り組むとともに、マーケター、開発者、広告主のニーズに応えるガイドラインやソリューションを提供してきました。

iOS 14.5以降のマーケティングでは、SKAdNetworkAppTrackingTransparency(ATT)オプトインの確保からconversion valueスキーマの構築、ポストIDFAで優れたパフォーマンスを発揮するマーケティング戦略の策定など、把握しておきたいポイントが数多くあります。

このガイドでは、iOS 14.5以降の世界に焦点を当て、これまでに導入された変更点や新機能を振り返ります。また、SKAdNetworkについて詳細に解説するとともに、包括的な分析を通してマーケターが知っておくべきポイントのすべてをお届けします。

パート 1

iOS 14の初回リリース:業界を揺るがした変更点とは

iOS 14.5がリリースされるまで、Appleはそれぞれのデバイスにリセット可能な一意の識別子を付与することで、デバイスにダウンロードされているすべてのアプリがその識別子にアクセスできるようにしていました。広告計測を制限するオプションはAppleデバイスの設定画面にありましたが、ほとんどのユーザーはそれについて知らなかったか、あまり注目されていませんでした。広告識別子(IDFA)と呼ばれるこのIDを使用することで、マーケターはクリック数を計測してインストール数と比較することができ、モバイル計測パートナー(MMP)はこれらをアトリビューションすることが可能でした。2008年からユニークデバイスID(UDID)が導入され、2012年にはIDFAに切り替わりました。

それからというもの、モバイルエコシステムは成長と進化を続けています。以前と違うのは、広告によるトラッキングについてユーザーが知識を持つようになったことです。データプライバシーをはじめ、データがどのようにアクセスされ管理されているかに関する懸念は、今後も引き続きユーザー(および行政関係者)にとっての大きなテーマです。それを受けて登場したEU一般データ保護規則(GDPR)やカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)のような規制では、該当管轄区におけるデータプライバシーを尊重したデータ処理方法が定められています。

こうした変化を伴いながらアプリ業界が成長を続ける中、アプリがIDFAにアクセスするにはポップアップを表示してユーザーの同意を得る必要があるという「WWDC 2020」でのAppleの発表を受けたモバイルマーケティング業界の反応は、非常に厳しいものでした。この影響の重大さは当初予測されていたほど壊滅的ではありませんでしたが、ユーザープライバシーはすでに業界の第一優先項目として扱われていたものの、アトリビューションと計測に対する私たちのアプローチが本質的に変わったと言えるでしょう。

この変更により、多くのアプリやアプリマーケターにとってのアトリビューションのあり方が大きく変化し、今までのユーザー獲得の計測方法は信頼に足らないものになりました。結果として、現在iOSで使用できるアトリビューションと広告計測メソッドは、ユーザーの同意を得てIDFAにアクセスするATT frameworkとSKAdNetworkの2つのみとなったのです。ユーザーから同意が得られた場合、これらのユーザーはiOS 14.5リリース前と同じ方法で計測することが可能です。しかし、ユーザーが同意しない場合はSKAdNetworkの使用が不可欠となり、ユーザー情報の収集や処理に対するまったく新しい考え方とアプローチが必要になります。

パート 2

新たなプライバシーポリシーがマーケターと業界全体に与える影響

業界全体で見ると、これらの変更点は、ユーザープライバシー重視のエコシステムへ現在進行形で移行するプロセスの一環であることがわかります。Appleは、プライバシーは基本的人権であり、同社の製品はこの考えに基づいて設計されていると述べています。Adjustはこのフレームワークを全力で支持し、Apple、広告主、業界と連携してユーザープライバシーを守るための取り組みを行うとともに、ユーザー自身のデータに関する決定権を尊重しています。

しかし、プライバシーを優先とするポリシーは、ユーザー獲得(UA)やアトリビューション、またはキャンペーンパフォーマンスに関するデータの精度や正確さが低下する可能性があることを意味します。これは、広告主がユーザーレベルのデータやキャンペーン指標についてのインサイトを得ることが難しくなるためです。IDFAを使用したUAでは、マーケターは正確なキャンペーンデータに頼ってパフォーマンスを可視化することで、予算を投入するチャネルやパフォーマンスの最適化に関する意思決定をします。通常使用されるのは、0日目/1日目の継続率、ユーザーのLTV、ROI、ROASなどの特定のKPIです。このモデルを採用しているマーケターは、多くの場合少ない予算でキャンペーンを運用しており、スケーリングといってもわずか数パーセントの規模に過ぎません。一方で、SKAdNetworkでは上記のKPIがサポートされていないため、このレベルのインサイトを得ることができません。これにより、以前はモバイルパフォーマンスマーケティングにおいて焦点を当てるべきチャネルを把握することが比較的簡単だったものが複雑になり、ポストIDFAにおいてUAマネージャーがより重要になるという点が注目されるようになりました。

高いオプトイン率を獲得していれば、キャンペーンごとのKPIをしっかりと把握し、慣れ親しんだツールや手法をすべて活用できるため、より効率的に最適化ができます。また、オプトイン率が高いほど、同意していないユーザーのデータを確定的に処理するにはより多くのデータが必要になります。

SKAdNetworkで計測しているその他のインベントリは、計測と管理がより複雑です。では、これがアプリ内広告やアプリ内購入、サブスクリプションという最も一般的な収益化モデル3つにどのような影響を与えるでしょうか。

  • アプリ内広告
    アプリ内広告で主に使用されるのは、コンテクスチュアル広告とターゲティング広告の2つです。コンテクスチュアル広告(非ターゲティング広告)は対象とするユーザーがそこまで絞られていない一方で、ターゲティング広告はIDFAに基づいて特定のユーザーに表示されます。より多くの広告費用がかかるものの、コンバージョン率も高く、一般的に人気の広告タイプです。iOS 14.5以降、ユーザーがオプトインしない場合はIDFAが取得できないため、ターゲティング広告は表示できません。トラッキングからオプトアウトした後、ユーザーに以前より多くの広告が表示されるようになるのはこのためです。コンテクスチュアルターゲティングを活用できないことによる収益の減少分を補うために、多くのパブリッシャーはよりたくさんの広告を表示しています。
  • アプリ内購入とサブスクリプション
    ゲームアプリでのゴールドやコインの購入をはじめ、ヘルス&フィットネスアプリや仕事効率化アプリでプレミアム機能を利用したり、サブスクリプションに登録するなど、ユーザーはさまざまなアプリで製品やサービスに課金しています。ここでは、iOS 14.5以降の変更点は収益に直接影響しないものの、オプトアウトしたユーザーのアトリビューションができないことにより、広告主はキャンペーンの成果を計測したり、LTVとパフォーマンスの高いユーザーの流入元を把握したりすることが難しくなります。

とはいえ、iOSでは引き続き広告マーケティングが行われており、今後もなくなることはありません。マーケティングを取り巻く状況が変わっても、獲得できるユーザーは常に存在します。AdjustがATTとSKAdNetworkをサポートし、キャンペーンの最適化とアクションにつながる指標を重視したソリューションを提供している理由はここにあります。Adjustは、マーケターが引き続き成長に向けた取り組みに集中できるようサポートしていきます。

プライバシーとデータ保護は、モバイル広告業界の中心にあるものです。Adjustは広告主に対し、ATT frameworkとSKAdNetwork frameworkを組み合わせて、同意に基づいたユーザーレベルのデータをできる限り多く取得し、ユーザー獲得、アトリビューション、計測に対する包括的なアプローチをとることをおすすめします。

パート 3

AppTrackingTransparency、ユーザー同意、オプトイン

上記で取り上げたとおり、iOS 14.5以降のアトリビューションとキャンペーン計測において悩みの種となるのが、IDFAにアクセスできないことです。AppleのATTは、ユーザーがオプトインするかトラッキングに同意した場合に、ターゲティング広告と計測を可能にするフレームワークです。より多くのユーザーが同意するほど、効率的に計測できるデータ量が大きくなります。より多くのユーザーが同意すればするほど、効率的に計測できるデータのプールが大きくなります。さらに、これらのユーザーにはターゲティング広告が表示されます。

ポストiOS 14で正確なデータを取得するには、強力なオプトイン戦略が必要です。ユーザーの同意を得ることだけに優先的に取り組んでも上手くいくとは限りませんが、これが重要なのは確かです。オプトイン率が高いと、アトリビューションが受ける影響を最小限に抑えることができるほか、競争優位性を確保できます。同意するユーザーが多いほど良いのはもちろん、オプトイン率やオプトインユーザーの割合が比較的低い場合でも成功への手がかりになります。

オプトイン率の向上と同意フローの構築、さらに全体的なUX戦略の一環として効果的なオプトインを設計するにあたり、重要なポイントがいくつかあります。以下に、ATTポップアップへのユーザーのレスポンスに大きな影響を与える要素を紹介します。

  • タイミング:まずは、オプトインリクエストの定義と表示する具体的なタイミングを特定することが重要です。通常は、オンボーディングフローの中でプロンプトを表示するのが最も効果的だということがわかっています。
  • メッセージング:ATT frameworkプロンプトの前にプリ パーミッション プロンプトを表示することで、ユーザーはAppleのポップアップを受け入れやすくなります。2〜3行の短いテキストで、オプトインすることのメリットを強調しましょう。また、ATTプロンプトの1つ目のテキストは変更できないものの、2つ目のテキストはアプリに合わせてカスタマイズすることを強くおすすめします。データプライバシーに関するあらゆる懸念を払拭し、オプトインするべき理由を伝えるためのチャンスとして活用してください。
  • サイズ:通常、ユーザーはモーダルではなく、フルスクリーンのプリ パーミッション プロンプトに反応します。これは、操作の邪魔だと感じやすい前者とは違い、プリ パーミッション プロンプトはよりシームレスなユーザー体験を提供するためです。
  • ボタンの配置:行動喚起(CTA)ボタンの配置を変えるだけでも、オプトイン率の向上に効果があります。シンプルなテキストが書かれたボタンを横に並べましょう。「同意する」オプションを右側に配置すると最も効果的です。

完全に最適化されたオプトイン戦略の構築に加えて、オプトインを含む全体的なUX戦略を定義し、繰り返しテストを行うことも重要です。いつどこでどのように同意プロンプトを表示するかに関するUXアプローチを設計し、実装しただけで終わりではありません。Adjustが、ABテストやランダム化比較試験などを行ってテストとトライアルを繰り返すことを重要視しているのはこのためです。

パート 4

iOS 14.5以降のマーケティングとSKAdNetwork

オプトインしないユーザーに対して、SDK機能とAPIコールを組み合わせたAppleのSKAdNetworkは、アプリのインストールや再インストールのアトリビューションを行うためのソリューションとして使用できます。Appleはプライバシーを重視した基本的なアトリビューションを提供することを目指しており、広告主はSKAdNetworkを無料で使用できます。また、Appleのプライバシーガイドラインに則って設計されているため、ユーザーの同意も必要ありません。SKAdNetworkからのアトリビューション情報は、デバイスからAppleへ、そしてアドネットワーク、開発者、Adjustをはじめとするモバイル計測パートナー(MMP)へと送られます。クライアントは社内でSKAdNetworkを実装するか、あるいはAdjustでも実装のサポートをしています。Adjustと連携していてもアトリビューションを行うのはAppleであることにご注意ください。Adjustが行うのはデータの集計です。

SKAdNetworkは、24時間のタイマーとともに下流の指標の6ビットで構成されたスペースを提供します。これは0〜63の間の数字となります(またはバイナリーの000000〜111111の間)。これは「Conversion value」とも呼ばれ、バイナリーで表現可能なあらゆる値に割り当てることができるほか、どのイベントを含めるかはアプリが決定できます。Conversion valueがアプリ内で定義された6ビットのコードに更新されるたびに、タイマーがさらに24時間延長されます。このconversion value期間の有効期限が切れると、次のアトリビューションの24時間がトリガーされます。この仕組みには、インストールの時間を分かりにくくすることで、イベントのトリガーを個別のユーザーに紐づけできないようにするという考え方があります。その後、データはSKAdNetworkによって集計された状態で共有されます。きめ細かいユーザーレベルのデータは含まれません。

言い換えると、conversion valueは0〜63の間の数字で、ビットロジックを使用して最大6つのイベントを計測するのに使用されます。それぞれのconversion valueは特定の条件に紐付けられており、解凍するとレポートのための有意義なKPIが得られます。

このシステムを最大限活用するには、広告主とマーケターは最初の24時間を重要視する必要があります。あらゆるデータを活用してユーザー行動の全体像をはっきりさせることで、予測を立て、セグメントを特定したりできます。重要なのはユーザー獲得だけでなく、最初の24時間のユーザー行動からその後のユーザーの動きを把握することです。多くのアプリは、重視しているイベントに関してコードを完全に書き直し、戦略を練り直す必要があるでしょう。なぜなら、これまで最大7日分のイベントを計測してきたとしたらSKAdNetworkではそれができないからです。

SKAdNetworkを使用したマーケティングが成功するかどうかは、conversion value戦略をどう構築するかに左右されます。次のパートでは、クライアントがconversion valueスキーム(イベントベースと値ベースの両方)を理解し、構築するためにAdjustがどのようなサポートを提供しているかを説明し、マーケターと開発者がアプリにとってより適切なソリューションを特定する方法を紹介します。

パート5

iOS 15と最新のアップデート

iOS 14からiOS 14.5の発表とATTのリリースは、iOSでのアトリビューションとポストインストールのイベント計測に大きな変化をもたらしました。2021年9月にリリースされたiOS 15は、その前のバージョンほど業界に衝撃を与えなかったとはいえ、さらなるユーザープライバシー強化を目指すAppleにより重要な変更点と新機能が導入されました。

リリース時点では、SKAdNetworkで取得したポストバックのコピー(アプリインストールが発生する際のアトリビューションコール)はアドネットワークだけでなく、開発者も受け取ることができます。この変更は業界から歓迎され、インストールからインストール後までのデータにアクセスできることから、開発者により透明性の高いデータを提供するものとしてポジティブに受け止められました。

また、iOS 15でリリースされた「メールプライバシー保護」機能では、Appleの「Mail」アプリユーザーはIPアドレスと位置情報を非表示にしたり、メール開封のトラッキングを匿名化したりできます。これらのオプションがONになっている場合、マーケターはメール開封などの情報にこれ以上アクセスできなくなります。プライバシー関連のもう1つの新機能「メールを非公開」では、ユーザーはオンラインフォームの入力時に自動生成されるアドレスで、自分のメールアドレスを非表示にするかマスクすることができます。

さらに、UA戦略とキャンペーンパフォーマンスの向上を目的としたiOS 15の新機能には、カスタムプロダクトページとプロダクトページの最適化があります。マーケターと開発者はアプリストアでカスタムページを作成でき、最大35のユーザーセグメント向けにターゲティング・最適化したバージョンをテストし、その結果を関連するUAキャンペーンに紐付けることができます。

パート6

マーケティングの変化に対応するAdjustソリューション

Adjustは、iOS 14.5以降の世界でマーケターのデータ主導の意思決定をサポートすることを目標に掲げています。私たちが目指すのは、マーケターがSKAdNetworkのマーケティング戦略とiOS全般への対応を包括的に理解し、自信を持って取り組めるようにすることです。iOS 14.5以降のエコシステムにおいてAdjustが提供する3つのアプローチにより、広告主とパートナーはエンドユーザーのプライバシーを守りつつ、強力なユーザーレベルのデータを引き続き活用できます。

2020年7月に新たなプライバシーポリシーが発表されて以降、Adjustはプライバシーを重視する考え方とガイドラインに基づき、広告主への影響を最小限に抑え、ビジネスを強化するための取り組みを続けてきました。Adjustが現在広告主と構築・テストを進めているコンバージョンモデル、conversion valueソリューション、そして包括的なSKAdNetworkソリューションにより、継続的な成長を維持、促進するのに役立つローデータと集計データにアクセスできます。以下の3本柱がこれを達成する手助けとなります。

  1. Convert:ユーザー同意を最大化
    正確なデータを取得するには、第一に強力なオプトイン戦略が必要です。オプトインのベストプラクティスを基にユーザーの同意率を最大化し、アトリビューションへの影響を最小限に抑えるとともに、AppTrackingTransparency frameworkで以前と同じようにユーザーレベルのデータを受け取って競争上の優位性を確保しましょう。
  2. Compute:アクションにつながるデータポイントを算出
    Adjustのコンバーションモデルは、同意したユーザーのデータポイントを計算し、同意しなかったユーザーのデータのパフォーマンスを正確に予測します。Adjustのソリューションはオプトインしたユーザーからの確定的データポイントを取得・活用して、データセットとユーザーベース全体のパフォーマンスを向上させます。
  3. Collect:透明性のあるインサイトを収集
    無料で利用できるAdjustのSKAdNetworkソリューションは高い柔軟性を備えており、収集したデータの用途について透明性を提供します。マーケターはAdjustのデータキャンバスでデータのビジュアライゼーションをカスタマイズし、Automateや任意のツールでレポートを作成できます。

ポストiOS 14.5のマーケティングを成功させる鍵となるのが、ユーザーの同意率を最大限に高めるための戦略を立てることです。これにより、アトリビューションへの影響を最小限に抑えると同時に、長期戦略の構築と予算の割り当てがしやすくなります。同意したユーザーの確定的データがあれば、今までどおり自信を持ってマーケティングの意思決定ができます。また、同意するユーザーが多いほど良いのはもちろん、オプトイン率が比較的低い場合でも成功への手がかりへとなり得ます。Adjustが強力なオプトイン戦略の重要性を強調するのはこのためです。収集可能なデータポイントは、同意しなかったユーザーのパフォーマンス結果を計測する上で欠かせません。

予測に使用されるモデルの機能と精度は、そのモデルに与えるデータと同等です。匿名化された少ない集計データポイントしかモデルに与えない場合、定義されたユーザーレベルのデータを与えた場合よりもモデルの精度は本質的に下がります。

iOS 14.5以降に対応するAdjustのソリューションは、ご契約いただいているプランにすべて無料で含まれています。また、オプトアウトしたユーザーに対してコストは発生しません。Adjustが提供するSKAdNetworkのサポートをご利用いただくためには、最新のAdjust SDKがアプリに実装されていることが必須となります。最新のアップデートには、Apple Search Adsのアトリビューションのための新しいAdService Frameworkのサポートが含まれています。透明性を重要視する考え方に基づき、Adjust SDKは常にオープンソースSDKとして公開されています。詳しくはGitHubページをご覧ください。

パート7

Adjustのソリューション:Conversion valueスキーマと柔軟性を提供する機能

Adjustは、conversion valueを活用する方法として、6つのコンバージョンイベント(異なるSKAdNetworkイベントの紐付けに基づく)とアドバンスト設定(各種アクティビティを横断してユーザーアクティビティを集計し、64個のconversion valueすべてを活用)を提供しています。また、conversion value期間はニーズに合わせてカスタマイズできるため、データをさらにコントロールできるようになります。すべての設定は、管理画面上の1ヶ所で確認可能です。

簡単に言うと、6つのコンバージョンイベントのconversion valueスキーマでは、6つの異なるイベントを特定のconversion valueに紐付けることができます。これにより、SKAdNetworkデータセット内のインストール後の主要APIを完全に把握することが可能になります。以下の例では、ユーザーが「サインアップ」し、「アプリ内購入」をして、「チュートリアルを完了」しています。各イベントに対応するビットは、一つひとつのアクションの後に更新され、すべてのイベントを計測するconversion valueを返しています。

アドバンスト設定のスキーマはこれとは異なるアプローチをとっており、SKAdNetworkコンバーションポストバックで提供される64個すべての値を活用することでconversion valueを完全に管理できます。このメソッドでは、単にイベントのバイナリーステータス(完了または未完了)を読み取るのではなく、Adjustバックエンドは設定された範囲のイベントとインストール後の収益イベントを分析できます。これを基に、アプリ側のconversion valueが増えていくという仕組みです。クライアントは、イベント、セッション、アプリ内収益、広告収益、またはこれらを組み合わせたものを計測できます。アプリ固有のconversion value設定、または単一のconversion valueそれぞれに対して定義されたルールは、計測された行動に対して検証され、一致すると、アプリ側で関連するconversion valueの更新がトリガーされます。また、Adjustは単一のconversion valueレベルでさまざまな計測タイプを提供しており、一般的に知られているconversion valueモデルを構築するだけでなく、アプリのニーズやユーザーのインストール後の行動に合わせて高度な設定を行うことができます。

SKAdNetworkデータのレポートでどちらのconversion valueソリューションを選択するかにかかわらず、AdjustはそれぞれのSKAdNetworkポストバックを取得し、そのconversion valueをイベントに変換し直して、管理画面上でわかりやすく示します。

まとめ

Appleの新しいプライバシーポリシーとiOS 14.5以降のリリースがもたらした変更点は、業界を大きく揺るがしてきましたが、ユーザー獲得やアトリビューションにおいては、多くの人が予想したほど深刻な影響を受けていません。業界リーダーとして、Adjustはこの動きをiOSとApple、そしてエコシステム全体が進化し続けているサインとして捉えています。Adjustは広告主およびパートナーと緊密に連携し、今後も変化や新機能にいち早く対応していきます。

iOS 14.5以降のマーケティングとSKAdNetworkに対応するソリューションをクライアントに提供し、マーケターがデータ主導の意思決定ができるようサポートするというAdjustのアプローチと、ユーザープライバシーとデータの透明性に関する考え方は以前から変わりません。この理念は、エンドユーザーのプライバシーを守りつつ、強力なユーザーレベルのデータを引き続き活用していくことを重視しています。

iOS 14.5以降の世界について詳しく知り、最新情報や新機能をチェックしたい場合、またはアプリやビジネスのニーズに合わせたアドバイスをご希望の場合は、無料デモにお申し込みください。Adjustのソリューションを実際にお試しいただけます。iOS 14.5+関連のすべてのガイドとその他の情報にアクセスするには、リソースセンターをご覧ください。

Adjustの最新情報をお届けします