ブログ アプリの継続率を上げるためのヒント

アプリの継続率を上げるためのヒント

モバイル業界のベンチマークを語る上で、継続率は特に重要な指標です。時間の経過と共にユーザーがアプリから離脱する傾向と要因を調べることで、多くのインサイトが得られます。また、特定のアプリカテゴリーのパフォーマンスが他よりも優れている理由や、それぞれのカテゴリーにとっての「優れた継続率」を把握することも大切です。

アプリの継続率

継続率とは、ユーザーがアプリをインストールした後に一定の日数が経過しても継続してアプリを使用するユーザーの割合を表す指標です。ユーザーが今日アプリを使用して明日アプリに戻ってこなければ、Adjustはユーザーの離脱が発生したとみなし、継続率に計上します。つまり、継続率はアプリの離脱率またはアプリの使用を完全に止めたユーザーを表します。

継続率によって、マーケターはアプリが時間の経過と共に(またユーザー毎に)どのようなパフォーマンスを発揮しているのかを把握できます。あるデータによると、62%のユーザーのアプリ起動回数の平均が11回だけであることがわかっており、継続率はモバイルマーケターにとって改善させるのが難しい指標でもあります。継続率が高いことは、ユーザーがアプリのエクスペリエンスに満足していることを示します。長期間にわたりアプリの利用頻度が高いアクティブユーザーは、より多くのエンゲージメントと収益化をもたらす可能性が高くなります。

平均継続率とは?自社アプリと比較する方法

アプリをデータ分析することで、その継続率が30日間でどう変化するかを把握できます。30日間のあるポイントで継続率が急激に下る場合、その日数よりも長い期間ユーザーに継続してアプリを使用してもらうことを目標にしましょう。たとえば、ゲームアプリでオンボーディング期間の終わりに多くのユーザーが離脱していたら、その部分を改善するべきであることが分かります。

Adjustは以下の調査で、全アプリカテゴリーの継続率の平均値を算出しました。高いパフォーマンスが続いているカテゴリーもありますが、そうした特別なケース以外は平均値に注目し、それが何を意味するかを見ていきます。

さらに、キャンペーン期間中の傾向を1日目、7日目、21日目、30日目で比較し、プラットフォーム別にAndroidとiOSのパフォーマンスの相違も調査しました。

優れた継続率の要因

まず、Adjustは全カテゴリーのアプリパフォーマンスを平均化して以下のデータを算出しました。データ範囲が少し広いと思われるかもしれませんが、これで一般的なアプリパフォーマンスの傾向を把握できます。自社アプリのパフォーマンスは以下のデータを上回っているでしょうか。

平均継続率

日 (30日間) Android iOS
1 26% 26%
7 11% 12%
21 7% 7%
30 6% 6%
*ここに示す数字は、2016年第3四半期のベンチマークを基にしたものです(最新の業界ベンチマークはこちらをご覧ください)。

まず、1週目から2週目にかけて継続率が14〜15%低下しています。2週間後、全アプリにおいてさらに5%下がっていますが、その時点までに約6%のコアオーディエンスが定着しています。

これはつまり、広義的に言うと、これよりも高い割合であれば「優れた継続率」として見なせるということです。アプリをインストールした翌日にユーザーの1/3がアプリを使い続けている場合、少なくとも継続率におけるパフォーマンスは非常に高いと言えます。

Adjustが抱える大量のデータからは、ソーシャルアプリでは1日目に少なくともユーザーの半数がアプリに戻っており、7日目になってもその5割はアプリ使用を継続していることが分かりました。これは上位 1/4 の平均で最も高いパフォーマンスです。1日目の継続率が35〜60%の場合、アプリが優れたパフォーマンスを発揮していることを意味します。

AndroidユーザーとiOSユーザーの平均継続率はわずかしか違わないことを念頭に置いておきましょう。分析でAndroidとiOSがばらばらの結果になった場合、特定のデバイスにおけるアプリの機能に問題がある可能性があります。

日あたり・カテゴリー別に見る継続率

「優れた継続率」に必要な平均継続率を理解するため、1日あたりとカテゴリー別の継続率について詳しく見ていきましょう。

1日目の継続率(平均:26%)

1日目の継続率は一般的に最も高く、2日目に急激に落ち込みます。Localyticsの調査では、約4人に1人のユーザーが1回だけアプリを使用し、そのまま離脱することが分かりました。1日目の継続率が高ければアプリが長期的に良いパフォーマンスをすることが期待できます。

Androidの電子書籍アプリは41%をわずかに上回る継続率を見せ、グループ内で最も高くなりました。その他に継続率が高かったのがソーシャルアプリとゲームアプリです。ユーティリティアプリを除く他のすべてのアプリでは、2日目に残っているユーザーはわずか1/4以下となりました。1日目の高い継続率と比較する際は、これを念頭に置いておきましょう。

7日目の継続率(平均:11〜12%)

広告主は通常、インストール後の最初の週にリターゲティングキャンペーンを実施します。リエンゲージメントによって少ないもののある程度の数のユーザーがアプリに戻って来るため、多くの場合はこの時点で指標が増加します。

1日目の時点では、Androidの電子書籍アプリが24%と最も高い継続率を見せました。反対に、教育アプリの継続率が伸び悩み、7日目はわずか6%となりました。この要因として、夏の間は何かを学ぶよりも小説や雑誌などの娯楽的な読み物が好まれるなど季節的な影響があるかもしれません。とはいえ、ビジネスアプリは10%以上をキープし、ユーティリティアプリの継続率も同様の結果でした。

21日目の継続率(平均:7%)

1日目から3週間が経ち、ほとんどのアプリの継続率は1桁台でした。2桁台の継続率をキープしているのは電子書籍アプリ(16%)とユーティリティアプリ(11%)のみです。その他のアプリは3〜9%に留まり、全カテゴリーの平均は7%でした。

30日目の継続率(平均:6%)

調査期間の最終日となる30日目は、21日目とあまり変わらない結果でした。このことから、3週間アプリを使用し続けたユーザーは、その後も長期的にアプリを使用するロイヤルユーザーになる可能性があることが分かります。

全カテゴリーにおける30日目の平均は6%でしたが、エンターテイメントアプリや教育アプリなどの継続率は5%以下でした。

ベンチマークが分かったところで、次のセクションではアプリの継続率を最大限高めるための効果的な方法を紹介します。

アプリの継続率を高める5つの効果的な方法

上記のデータと比較して自社アプリのパフォーマンスがマッチしない場合は、以下に紹介する継続率を高める方法を参考にしてください。オンボーディングからメッセージ表示まで、インストール後もユーザーにアプリを使い続けてもらう施策はたくさんあります。

1. パーソナライズ化

継続率を改善するにはワンパターンなアプローチだけでは足りません。位置情報やユーザー設定など、さまざまな方法で各ユーザーに合った独自のエクスペリエンスを作り出すことで、アプリの継続利用を促します。またユーザーをセグメント分けすることでパーソナライズ化し、リターゲティングの効果を向上させましょう。セグメント化とその重要性、さらにオーディエンスビルダーがどう役立つかについてはこちらをご覧ください。

2. メッセージを工夫してユーザーにリエンゲージメントする

ユーザーにリエンゲージメントしてアプリに連れ戻す方法はたくさんあります。クリエイティブを最適化してさまざまなタイプのユーザーにエンゲージすることで、継続率は即時に変化します。また、ユーザーストーリーの共有やランキング表の作成など、メッセージを届けるためにプラットフォームのオーディエンスを活用することもできます。

3. ユーザーエクスペリエンスを妨げる要因を特定する

ほぼすべてのユーザーは、アプリエクスペリエンスに何らかの不満を抱きます。ユーザーがアプリから離脱し二度と戻らないタイミングを把握することで、ユーザーエクスペリエンスの最適化につなげることができます。アプリの速度や不均衡なゲームの難易度、誤字や表記エラーなど、ユーザーの不満の原因となるものを特定して排除することが重要です。多数のユーザーが同じポイントで離脱しているようであれば、データ分析をすることで改善が必要な部分が見えてくるはずです。

4. ABテストでユーザーの好みを知る

ABテストは、改善施策が目標達成への最短ルートかどうかを確実に知るための唯一の方法です。規模の大小に関わらず、さまざまなユーザーセグメントに対して新機能をテストすることで、オーディエンスの離脱や継続率の低下を阻止しつつパフォーマンスを予測することができます。

5. より良いユーザーエクスペリエンスに向けてオンボーディングに力を入れる

ベンチマークに関する多くのレポートから分かるように、ほとんどのユーザーはインストール当日または翌日にアプリから離脱しています。そのため、オンボーディングはユーザーを保持するためのチャンスです。はじめからどれだけアプリを気に入ってもらえるかが重要なので、新規ユーザーがアプリで行う最初のインタラクションから優れたエクスペリエンスを提供するようにしましょう。オンボーディングで良い印象を得られないと離脱の可能性が高まります。

ユーザー数を確保

継続率は時間の経過とともに大きく変化します。アプリの継続率が平均を上回っている場合、そのアプリは非常に良いパフォーマンスをしていると言えます。しかし、継続率はその他の指標のうちの1つであり、重要なのは算出した継続率に対してどのようなアクションをとるかです。どのようなアプリエクスペリエンスを提供したいかによってアクションの取り方は異なります。とは言え、ほとんどのアプリにとって、ユーザーベースを保ちつつアプリに興味を持ち続けてもらい、最終的にコンバージョンにつなげることが重要です。

Adjustでは、最新データを盛り込んだ複数のベンチマークレポートをリリースしています。

たとえば、Global App Trends Report 2020では、モバイルアプリ市場の最新動向を調査しました。アプリマーケティングの成果を高め、ユーザー獲得や継続率を向上させるための施策策定に役立つインサイトを紹介しています。また、このレポートでは、2019年のデータに基づく長期的な傾向を紹介すると共に、2019年第1四半期と2020年第1四半期を比較して、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)が与えるアプリ業界への影響についても解説しています。

Adjustでは四半期毎にレポートをリリースし、継続率に限らずさまざまな最新データを皆様にお届けしています。さらに、23のアプリカテゴリーにおけるモバイルアドフラウドやパフォーマンス指標に関する情報を網羅しています。最新レポートに関する情報を受け取るには、Adjustニュースレターにご登録ください。

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