ブログ モバイルゲーム業界での効果的なマーケティングとユーザー獲得

モバイルゲーム業界での効果的なマーケティングとユーザー獲得

新型コロナウイルス感染症による自宅待機の影響で、インターネットの利用時間が増えるとともに、オンラインエンターテイメントへのニーズが高まっています。たとえば、ゲーム配信サービス Twitchの2020年1月〜3月の1日あたりのトラフィックは19.7%増加し、ソーシャルネットワーク TikTokのDAU(1日あたりのアクティブユーザー数)は15.4%増加しました。新型コロナはモバイル業界にも数々の影響をもたらしており、モバイルマーケターは戦略全体を構築し直すことで変化に適応することが求められています。本稿では、コロナ禍におけるモバイルゲーム業界の変化に注目し、今後のモバイルゲームの効果的なマーケティング方法を紹介します。

モバイルゲームマーケティングのこれまで

TechCrunchは、2020年のモバイルゲームが全アプリダウンロード数の33%、消費者支出の74%、アプリ利用の10%を占めていることを発表しました。しかし、すべてのアプリカテゴリーがコロナの世界的流行によって同様の影響を受けているわけではありません。実際に、ゲームアプリのインストール数は2020年に大きく増加しました。

Adjustのハイパーカジュアルゲームレポートは、ハイパーカジュアルゲームを筆頭にモバイルゲームへのニーズが2020年にどの程度高まったかを明らかにしています。2019年と2020年の3月の最終週を比較すると、2020年のインストール数は132%も増加しています。また、第1四半期はモバイルゲームアプリのセッション数は47%、インストール数は75%増加しました。2020年3月の1週だけをみても、世界中のユーザーが12億ものモバイルゲームをダウンロードしたことが分かります。これはアプリインストール数が最も多い週となりました。

ハイパーカジュアルゲームとモバイルゲームの未来

直近のIronSourceのレポートは、コロナ禍とそれ以降のハイパーカジュアルゲームの展望を明らかにしました。そのデータによると、モバイルゲームのインストール数は年々減少傾向であるものの、収益は増加していることが分かりました。新型コロナウイルスによるロックダウンの影響がもたらしたインストール数の増加が今後も続くかどうかは分かりません。2018年にハイパーカジュアルゲームが彗星のごとく登場して以降、このゲームジャンルは「1日あたりのインストール数が平均176億(全ゲームインストールの12.5%)」という驚異的な数字を叩き出してきました。レポートからは、「ゲーム業界におけるインストール数増加の約80%がハイパーカジュアルゲームによるもの」であることが分かります。しかし、このジャンルにとっての今後の課題は、ソーシャルディスタンスが緩和された後の持続可能性と成長の見通しです。

モバイルゲームマーケティングにおけるユーザー獲得

コロナ禍にみられたアプリ利用率の増加は、モバイルゲームがさらに成長する機会をもたらします。このセクションでは、ゲームのターゲットにリーチするのに役立つインサイトと効果的なマーケティング方法を紹介します。

マーケターの目標はインストール数を増加させて収益を上げることですが、アプリがアプリストアやWebで適切に表示されていなければ、ユーザーがインストールする確率は低くなります。アプリの表示を最適化することで、より多くのユーザーを獲得し、キャンペーンの取り組みから最大限の成果を得ることができます。

アプリストア最適化(ASO)

ASOは、オーガニックユーザーをアプリに引き付け、有料広告ユーザー獲得戦略におけるユーザージャーニーを合理化するための費用対効果に優れた方法です。ASOでは、以下の方法でApp StoreやGoogle Play ストアでのアプリ表示を最適化します。

  • アプリ名と説明文にキーワードを加える
  • コンテンツをローカライズする
  • アプリの適切なメインカテゴリーとサブカテゴリーを選択する
  • アプリの情報が伝わりやすく、注目を引くスクリーンショットやプレビュー動画を使用する

アプリストアのページでプレビュー動画を使うのは、モバイルゲームにとって特に重要です。ユーザーは動画を見てどのようなゲームかを知ることができるからです。多くのモバイルゲーム(特にハイパーカジュアルゲーム)は、プレビュー動画のゲームプレイを見ているだけで楽しいコンテンツにすることで、オーガニックユーザーの関心を生み出しています。YouTubeチャンネルにもプレビュー動画をアップロードしましょう。優れたプレビュー動画の例として、Robloxキャンディークラッシュクラッシュ・オブ・クランなど、App StoreとGoogle Play ストアで上位にランクインしているアプリを参考にしましょう。

ASO(アプリストア最適化)は定期的に更新し、ゲームに関するアップデートがあれば説明文に追加することが大切です。ASOのベストプラクティスの詳細については、Adjustの用語集ASOガイド(英語のみ)、またはこちらのブログ(英語のみ)をご覧ください。

ランディングページ: ランディングページは、顧客がゲームに関する詳しい情報を得ることができるWebサイトのページです。どの情報を掲載するかはゲームによって異なりますが、ランディングページを最大限活用するには、以下の要素を含む必要があります。

  • App StoreとGoogle Play ストアへのリンク
  • ゲームのプロモーション動画
  • 行動喚起
  • スクリーンショット
  • ゲームプレイのトレイラー
  • レビュー

たとえば、PUBG Mobileの公式Webサイトではランディングページを上手く使ってゲームを紹介しています。このページにはすべての必要な情報が含まれており、ゲームのデザインを1番のアピールポイントにしています。2020年1月、PUBGは全体収益部門で全モバイルゲーム中トップになりました

まだキャンペーンを実施する準備のできていない新しいスタートアップの場合、キャンペーンを行う前に、アプリストアでのゲームの見せ方とランディングページを完全に最適化するようにしましょう。全体的な戦略におけるこうした部分は定期的に見直しをし、ゲームの変更点を反映する必要があります。

また、ランディングページは顧客の連絡先情報を収集するのにも使えます。ゲームのローンチ前の場合、ゲームに関心のある顧客のEメールアドレスを収集してリストを作成し、アプリ公開後にリーチすることができます。さらに、こうして収集した連絡先を使用してアプリのアップデートを通知できます。アプリから離脱したユーザーを呼び戻すことにつながるかもしれません。その後はEメールマーケティングキャンペーンの成果を計測し、より良い成果を出すための最適化ができます。

ゲーマーをターゲティングするための3つの広告フォーマット

Tapjoyの調査によると、モバイルゲーマーがモバイルゲーム内の広告に注目する可能性は41%と、Web(17%)、雑誌(15%)、看板(15%)に比べてはるかに高いことが分かりました。このデータは、アプリに関心があるユーザーにエンゲージするチャンスがあることを示しています。

  1. 動画広告: ASOやランディングページと同様に、動画はモバイルゲーム広告と相性のいいフォーマットです。ゲームの魅力は視覚的に伝わるものなので、動画広告を活用することは理にかなっていると言えるでしょう。また、動画は静止画広告よりも分かりやすくモバイルゲームの特徴を伝えることができます。
  2. プレイアブル広告:この広告フォーマットは、米国のマーケティング専門家から最も効果的なアプリ内広告フォーマットとして選ばれており、モバイルゲームのインストール数を増加させるのにも適しています。リワード広告により、顧客はゲームの一部をプレイすることができます。アプリをダウンロードする顧客は、インストール前に無料トライアルをすることでそれがどんなゲームかを知っているため、離脱率が下がる可能性があります。
  3. 動画リワード広告: この広告タイプでは、ユーザーは広告を見ることを選択する代わりにゲーム内のリワードを受け取ります。たとえば、ユーザーは30秒の広告を見たことの報酬としてゲーム内の通貨を受け取ることができます。動画広告ネットワークのUnity Adsでは、動画リワード広告を市場における「もっともホットな収益発生源」と説明しており、OpenXは、割引きを受けられるのであれば、ユーザーの77%が30秒間広告を見るとしています。さらにTapJoyの調査によると、米国のモバイルゲーマーの76%が、強制的に表示される広告よりもオプトイン型の広告を好むことが分かりました。

また、キャンペーンパフォーマンスの良し悪しは広告を打つゲームのタイプによっても左右されます。たとえば、ハイパーカジュアルゲーマーが他のゲーマーに比べて見る広告の数は2倍も多く、ゲームのダウンロード数も10倍多いことが分かっています。複数のアプリがある場合、アプリ内広告を使い複数のアプリ上でプロモーションしてみるのも効果的です。パブリッシャーと広告主にとって、クロスアプリプロモーションはモバイルゲームを収益化し、ユーザーの好みに関するインサイトを得るための優れた方法です。モバイルマーケターが使用できる広告フォーマットの詳細、さらにその使用方法については、こちらのAdjustの広告フォーマットに関するブログ(英語のみ)をご覧ください。

ソーシャルメディアを活用してゲームコミュニティを構築する

ソーシャルメディアは、オーディエンスとつながりコミュニティを構築するのに非常に有効です。2019年、ユーザーがソーシャルメディアに費やす時間は1日当たり136分間でした。そのため、ソーシャルメディアで積極的にプロモーションを行い、ゲーマーが集うオンラインコミュニティでゲームが認知されるようにすることが重要です。例えば、以下の4つの施策ポイントが考えられます。

  • ユーザーにフィードバックをしてもらう(それに応える)
  • ユーザーからの質問やコメントに回答する
  • ユーザー生成コンテンツを共有して、コミュニティを構築する
  • 費用対効果の高い方法でトレイラーやティーザー広告を共有し、ゲームの認知度を上げる

全体的な戦略の一環としてソーシャルメディアを使うことで、ユーザーの関心やワクワク感を引き出すと同時に、ユーザーエクスペリエンスにソーシャルな要素を取り入れることができます。たとえば、アングリーバードの公式Facebookページでは、ユーザー対抗戦を開催したりプロモーション用コンテンツを投稿したりして、ユーザーとゲームのつながりを作っています。

ソーシャル メディア プラットフォームをアプリに統合することも重要です。これにより、ユーザーは、ハイスコアなどのゲーム関連のコンテキストをソーシャル メディア アカウントで共有しやすくなります。アプリの無料公開は、ゲームのコミュニティを構築するためのもう1つの方法です。ソーシャル メディア プラットフォームをアプリに統合すると、トレンドを分析し、競合相手に一歩先んじることができるようにもなります。

インフルエンサーマーケティングを全体的な戦略の一部とみなすことも必要です。インフルエンサーマーケティングに充てられた予算の65%は、2020年に増加したとみられており、企業の17%はマーケティング予算の半分以上をインフルエンサーに費やしています。また、現在TwitchなどのゲームプラットフォームでDAUが増加していることから、インフルエンサーマーケティングはアプリを宣伝するための重要な手法になっています。

オートメーションツールを使用したマーケティングパフォーマンスの効率化

企業の68%は何らかのかたちでオートメーションを使用していることがわかっており、今後もこの割合は増加していくと予想されます。マーケターはキャンペーン管理に役立てる方法を日々学んでいます。オートメーションツールにより、モバイルマーケターは単調な作業をツールに任せ、より多くの時間をデータ分析と戦略に費やせるようになります。

Adjustのクライアントサクセス米国担当ディレクターであるメリッサ・コールマンは、このことがモバイルマーケティング業界に及ぼすいくつかの大きな変化について説明しています。コールマンは、マーケターは現在「多数のチャネルを活用し、各種のツールを使いこなしながら全てのデータソースを統合しようとしている」と説明し、「そのため、繰り返し行われる単純作業を自動化できる機能を備えた、マーケターの働き方を変える新たなマーケティング オートメーション ツールに大きな期待が寄せられている」と指摘しています。オートメーションにより、時間を節約し、ターゲットへの対応に役立つ創造的な作業に集中することができます。

課金UAの詳細については、AdjustのPaid User Acquisition Guide(課金ユーザー獲得ガイド)(英語のみ)をご覧ください。また、モバイルマーケティングを始めたばかりの皆様は、マーケティング業務の基礎知識や専門用語をわかりやすく紹介したガイド、Back to Basicsをご覧ください。

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